2018年5月9日

2018年第1四半期/年次株主総会

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2018年5月4日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

2018年第1四半期:

  • 売上高は166億ユーロ(前年同期比1%減)
  • 特別項目控除前営業利益は25億ユーロ(前年同期比2%増)
  • 営業利益(EBIT)は25億ユーロ(前年同期比3%増)
  • 営業活動から得られたキャッシュフローは12億ユーロ(前年同期比48%増)、フリー・キャッシュフローは6億400万ユーロ(前年同期比5億3,800万ユーロ増)

2018年の見通し:

  • 販売量の増加を中心とした、若干の売上増
  • 特別項目控除前営業利益は2017年の水準を若干上回る見込み

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、2018年第1四半期の業績を発表しました。ドイツ マンハイムのローゼンガルテンコングレスセンターで行われた年次株主総会にて、BASF の取締役会会長である Dr. クルト・ボックは、第1四半期は、前年同期比で増益となったことに言及し、「2018年第1四半期の展開にはとても満足しています。今年も良いスタートを切ることができました」と述べました。2018年第1四半期の特別項目控除前営業利益は前年同期比で5,500万ユーロ増の25億ユーロでした。これは主に、化学品部門、石油・ガス部門における大幅な増益によるものです。売上高は前年同期をやや下回り、2億1,100万ユーロ減の166億ユーロでした。これは主に、全部門で為替のマイナス効果(-8%)が大きかったことが原因です。しかしながら、機能性材料部門、化学品部門においては、販売価格の上昇(+5%)、さらに販売量の増加(+2%)が売上高にプラスの影響を及ぼしました。高性能製品部門以外のすべての部門で、販売量の増加を記録しました。

営業利益(EBIT)は前年同期比7,000万ユーロ増の25億ユーロとなりました。税引き前及び少数株主持分控除前利益は3,600万ユーロ増の23億ユーロでした。主にノルウェーなどの税率の高い国での増益により、税率は22.9%から24.7%に上がりました。純利益は3,000万ユーロ減の17億ユーロでした。1株あたりの利益は、前年同期の1.86ユーロに対して1.83ユーロでした。特別項目、および無形固定資産償却分調整後の1株あたりの利益は1.93ユーロでした(2017年第1四半期は1.97ユーロ)。

2018年第1四半期の営業活動によるキャッシュフローは前年同期比3億9,800万ユーロ増の12億ユーロでした。主に売掛金に起因する純流動資本に固定されたキャッシュの水準が低下したことによるものです。無形固定資産および有形固定資産の減価償却費が減少したことが、主な相殺要因となっています。フリー・キャッシュフローは前年同期の6,600万ユーロから増加し、6億400万ユーロとなりました。この増加は、営業活動によるキャッシュフローの増加、土地、工場、設備、無形固定資産に対する支払いの減少によるものです。

Dr. クルト・ボックはBASF年次株主総会にて、2018年通期の見通しを維持することを確認しました。また、年次株主総会の終了後、ボックは取締役会会長の職を辞し、後任としてDr. マーティン・ブルーダーミュラーが新たに会長に就任しました。ブルーダーミュラーは、2006年から取締役会のメンバーであり、2011年からは取締役会副会長、2015年からは最高技術責任者(CTO)を兼務してきました。また、最高財務責任者(CFO)のDr. ハンス‐ウルリッヒ・エンゲルが年次株主総会の終了後、取締役会副会長に就任しました。

3.10ユーロの配当金を提案

取締役会および監査役会は年次株主総会で、前年度から0.10ユーロ増額し、1株あたり3.10ユーロの配当を提案しました。したがってBASFの株式は2017年末の株価91.74ユーロに基づき、3.4%の魅力的な配当利回りを再び提供します。年次株主総会にて関連決議が採択された後、BASF SEの株主には総額28億ユーロの配当金が5月9日に支払われることとなります。ボックはマンハイムのローゼンガルテンにて株主に対し、「当社の配当政策は信頼性と持続可能性を体現 しています。私たちはこの約束を守ります」と述べました。

2018年の見通し

2018年の世界の経済状況に対するBASFの予測は、変わらず据え置きます。

  • GDP成長率: +3.0%
  • 世界工業生産の成長率: +3.2%
  • 化学品生産の成長率:+3.4%
  • ユーロ/ドルの平均為替レート:1ユーロ=1.20ドル
  • 年間平均ブレント原油価格:1バレル=65ドル

BASFは、売上高および特別項目控除前営業利益の微増を目指し、営業利益の微減を予想する2017年度年次報告書に含まれるBASFグループの売上高、利益の予想を再確認しました。「2018年は、特別項目控除前営業利益の微増を目指します。2017年は非常に好調な年だったので、これは意欲的な目標です」とボックは述べています。

部門別業績

「化学品部門」の2018年の第1四半期の売上高は、米ドルに関連した為替の影響を受けたものの、前年同期をやや上回り、43億ユーロとなりました(2017年第1四半期は41億ユーロ)。これは主に、モノマー事業本部、中間体事業本部における販売価格の上昇と、石油化学品事業本部の販売量の増加によるものです。特別項目控除前営業利益は利益率の上昇と販売量の増加により、前年同期と比べて大幅増となる18%増の11億ユーロ超となりました。

「高性能製品部門」の売上高は、前年同期比で大幅減の約40億ユーロとなりました(2017年第1四半期は約43億ユーロ)。全事業本部で米ドルに関連した為替のマイナス効果が見られたことが主因です。ニュートリション&ヘルス事業本部、ケア・ケミカルズ事業本部における販売量の減少およびポートフォリオの変更も影響しました。また、前年同期比で販売価格の上昇を達成し、為替の影響に応じて調整を行ったため 、平均利益率は上昇しました。しかしながら、特別項目控除前営業利益は主に為替のマイナス効果により、前年同期比で4,500万ユーロ減少し、4億7,000万ユーロとなりました。

「機能性材料部門」の売上高は、前年同期比でやや減少し、51億ユーロとなりました(2017年第1四半期は52億ユーロ)。販売価格の上昇や販売量の微増があったものの、為替のマイナス影響を大きく受けました。特別項目控除前営業利益は利益率の低下と固定費の増加により、大幅減の3億3,300万ユーロとなりました(2017年第1四半期は5億3,100万ユーロ)。

「農業関連製品部門」の売上高は、前年同期比7%減の17億ユーロでした。これは主に、全地域において為替のマイナス効果が見られたことが原因です。特に、北米において販売価格がやや低下したことが、売上高の減少に影響しました。それに対して販売量は増加しました。北半球の事業は、長引く厳冬の影響を受けました。特別項目控除前営業利益は前年同期比で大幅減の4億2,300万ユーロでした(2017年第1四半期は5億3,300万ユーロ)。これは主に、為替のマイナス効果と、生産および研究などの分野における固定費の増加が原因です。

「石油・ガス部門」の売上高は前年同期比で大幅増を記録しました。主に販売価格の上昇、さらにはノルウェーにおける販売量の増加、取引量の増加により、売上高は14%増の9億4,500万ユーロとなりました。2018年第1四半期には、1バレルあたりの平均ブレント原油価格が67ドルでした(2017年第1四半期は54ドル)。欧州の現金取引市場におけるガスの価格も、前年同期と比べて大幅に上昇しました。これが一部、主に米ドルに関連した為替の影響を埋め合わせる形となりました。特別項目控除前営業利益も大幅に改善し、前年同期比1億9,500万ユーロ増の3億6,500万ユーロとなりました。

「その他」に分類される事業の売上高は、技術材料 やワークショップ、エンジニアリングサービスの売上高の減少などにより、前年同期比で9%減となりました。特別項目控除前営業利益は、主に長期インセンティブ(LTI)制度における評価替により、大幅増となりました。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く、世界をリードする化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で115,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの事業部門から成ります。2017年のBASFの売上高は約645億ユーロでした。BASFは、フランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)およびチューリッヒ(BAS)の証券取引所に上場しています。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)をご覧ください。

将来の予測に関する記述について

本リリースにはBASF経営陣による現時点での推測および予測、ならびに現在入手可能な情報に基づく「将来の予測に関する記述」が含まれています。これらはここに記す将来の進展や業績を保証するものではなく、多くの要因に依存し、様々なリスクと不確実性を含んでいるほか、正確とは限らない仮定に基づいています。本リリースに記載された将来の予測に関する記述に関しては、BASFは更新の義務を負いません。

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Last Update 2018年5月9日