Business & Financial News | June 21, 2022

BASF、ドイツのシュヴァルツハイデに商業規模の電池リサイクルのためのブラックマス生産工場を建設

この資料は BASF本社(ドイツ)が 2022年6月20日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • EV用電池および工場発生スクラップの処理能力は年間15,000トン
  • 使用済み電池を、新しい電池用正極材にリサイクルすることで、サーキュラーエコノミーを実現し、カーボンフットプリントを削減
  • 今回の工場は最高の環境労働安全衛生(EHS)基準に合わせて建設

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、ドイツのシュヴァルツハイデに商業規模の電池リサイクルのためのブラックマス生産工場を建設します。今回の投資によって、BASFのシュヴァルツハイデにおける正極材(CAM)の生産・リサイクル拠点を強化します。中欧には多くの電気自動車メーカーや電池メーカーが存在するため、この拠点は電池リサイクルの取り組みの強化において理想的な立地です。この投資により、新たに約30の生産における業務を創出し、2024年初頭の稼働を予定しています。

ブラックマスの生産は電池リサイクル工程の第一段階であり、電池を機械的に処理して行われます。生成されたブラックマスには、正極材の製造に使用される主要金属のリチウム、ニッケル、コバルト、マンガンが豊富に含まれています。ブラックマスは、BASFが2020年代半ばに建設を予定している、電池リサイクル用の商業用湿式製錬所での原料となります。

BASF触媒事業本部プレジデントのDr. ペーター・シューマッハは、次のように述べています。「商業規模の電池リサイクルのためのブラックマス生産工場への投資により、BASFは完全な電池リサイクルのバリューチェーンを確立するための新たな一歩を踏み出しました。これにより、エンドツーエンドのリサイクル工程を最適化し、カーボンフットプリントを削減できます。使用済み電池を新しい電池の正極材にリサイクルすることで、電池のバリューチェーン全体にわたりお客様をサポートし、採掘される原材料への依存度を減らし、サーキュラーエコノミーを実現します。」

電池リサイクルは、電気自動車のカーボンフットプリントを削減するだけでなく、EUの電池規制案で期待されている、サーキュラーエコノミーに向けた政策要件を満たすうえで重要な役割を果たします。これには、リチウムイオン電池のリサイクル効率や、ニッケル、コバルト、リチウムの材料回収・リサイクル含有量目標などを含みます。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASF の触媒事業本部について

BASF の触媒事業本部は、環境触媒とプロセス触媒の世界的なリーディング・サプライヤーです。同事業本部は、私たちが呼吸する大気の保護、生活を支える燃料の製造、先進のバッテリー材料などを含む多岐にわたる化学品やプラスチックの効率的な生産を支える技術開発で卓越した専門知識を提供します。BASF の業界をリードする研究開発プラットフォーム、技術開発への情熱、貴金属とベースメタルへの深い知識を活用することで、触媒事業本部は、独自のソリューションを開発し、顧客の成功をサポートしています。BASFの触媒事業本部についての詳細は、インターネットホームページwww.catalysts.basf.com をご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021年のBASFの売上高は786億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

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最終更新June 21, 2022