2017年12月19日

BASF、アジア・オープンリサーチ・ネットワーク(NAO)のもとでコラボレーションの対象範囲を拡大

(この資料は BASFが 2017年12月5日に上海で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • アジア太平洋地域のネットワークを10の主要大学パートナーに拡大
  • プロジェクトの範囲を拡大して、先進材料、バイオサイエンス、ケミカルプロセスリサーチを網羅
  • コーティングス、ハイブリッド材料、モノマー&ポリマー、表面&材料 インターフェイスの分野で、23の主な研究プロジェクトを完了

化学業界のリーディングカンパニーであるBASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、パートナーとして連携する大学およびその研究分野を大幅に増やすことで、アジア太平洋地域の若手研究員による研究連携ネットワーク「アジア・オープンリサーチ・ネットワーク:Network for Asian Open Research (NAO)」の対象範囲を拡大します。これにより、アジア太平洋地域におけるBASFの研究開発体制が、さらに高まることとなります。

NAOは、「先進材料オープンリサーチネットワーク:Network for Advanced Materials Open Research」として、アジア太平洋地域の7つの主要大学とともに2014年3月にスタートしました。現在、このネットワークは中国、日本、韓国の10のパートナーで構成され、コラボレーション分野の拡大により、BASFの3つのテクノロジー・プラットフォーム、「先進材料&システムリサーチ」、「バイオサイエンスリサーチ」、「プロセスリサーチ&ケミカルエンジニアリング」のあらゆるテクノロジーを網羅することになります。

BASF 先進材料&システムリサーチ プレジデント、およびBASFアジア太平洋地域リサーチ責任者を務めるDr. ハラルド・ラウケは、次のように述べています。「NAOは設立以来、多くの有望な結果を残しており、有効なオープンリサーチプラットフォームとして実績をあげています。アジア太平洋地域における当社の研究開発活動にも、すばらしい価値をもたらしてきました。それを原動力として、今回このネットワークを他のテクノロジー分野にも大幅に拡大し、学術パートナーの数も増やします。そして、最先端テクノロジーを利用して同地域特有の課題に対処していきます。」

設立以来、BASFとパートナーはNAOの枠組みのもと、新規のモノマーおよびポリマー、表面や材料インターフェイス、ハイブリッド材料、コーティングスなどの分野で、23の共同研究プロジェクトを実施してきました。そのうち6つのプロジェクトは市場潜在性が認められたため、BASFの事業本部に移行され、さらなる開発が行われています。他にも、BASFのグローバルテクノロジーポートフォリオに統合されたものや、科学出版物に掲載されたものもあります。また、これまでに、ポスドクの学生10名が、NAOでのプロジェクト完了後、BASFに入社しています。

成功したプロジェクトの一例が、清華大学と共同で行った通気性のある木材塗装のソリューションです。このソリューションは、湿潤気候における木材の腐食を防ぎ、木材の寿命を延ばします。また別のプロジェクトでは、四川大学とBASFの研究者がエンジニアリングプラスチック向けの新たなコンパウンド技術を開発しました。エンジニアリングプラスチックは、軽量かつ頑丈な車両に使われる自動車部品など、幅広い用途で利用されており、開発された技術は、樹脂製部品の機械強度の向上につながっています。

復旦大学とのe-テキスタイル用高効率繊維形状ポリマー太陽電池の開発から、触媒活性材料としてゼオライト研究に取り組むグローバルネットワーク”INCOE”を支援する不均一系触媒の研究、さらには複数パートナーと行っている新たな殺虫剤ソリューションまで、現在NAOでは18のプロジェクトを実施しています。

NAOチームリーダーのDr. ベンジャミン・ブライテンは、「NAOでは、教授や学生、BASFの科学者たちの定期的な学際的交流によるコラボレーションのもと、長期的な観点で研究に取り組んでいます。私たちはお互いに信頼し、意欲にあふれるNAOファミリーです」と述べています。また、BASFは欧州の「先進材料・システム共同リサーチネットワーク:Joint Research Network on Advanced Materials and Systems (JONAS)」や、北米の「北米先進材料リサーチセンター:North America Center for Research on Advanced Materials (NORA)」、「カリフォルニアリサーチアライアンス:California Research Alliance (CARA)」など、世界各地で同様の取り組みを行っています。

BASFは過去5年間にわたり、アジア太平洋地域における研究開発拠点の拡充に、継続的に取り組んできました。初期段階から顧客と市場ニーズを統合することによって、イノベーションを推進することがその狙いです。BASFは中国、インド、日本、そして韓国に主要研究開発拠点を展開しており、2016年末時点で約1,100人の社員が研究開発部門に所属しています。また、上海とムンバイにそれぞれイノベーション・キャンパスを開設しています。イノベーション・キャンパスは、イノベーションのプロセスに携わるすべての関係者を一つの統合拠点に集結させるという、アジア太平洋地域独自のコンセプトです。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

現在、清華大学、京都大学、復旦大学、北京化工大学、長春応用化学研究所、浙  江大学、四川大学、東京工業大学、大連化学物理研究所、ソウル国立大学がNAO  のパートナーです。

現在、清華大学、京都大学、復旦大学、北京化工大学、長春応用化学研究所、浙 江大学、四川大学、東京工業大学、大連化学物理研究所、ソウル国立大学がNAO のパートナーです。

Last Update 2017年12月19日