2018年9月26日

BASF、韓国のメルトブロー式不織布メーカーの新事業参入に貢献

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2018年9月6日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • Irgatec®がポリプロピレン製メルトブロー式不織材料の通気性および長期的な熱安定性の向上を実現

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)のレオロジー改質添加剤Irgatec®(イルガテック)が、韓国のポリプロピレン(PP)製メルトブロー式不織布メーカーKorea Nonwoven Technology社が販売を開始した新たな使い切り清掃用ワイプに採用されました。このワイプは、従来の不織材料と比べてより衛生的な製品です。

Korea Nonwoven Technology(KNT)は、BASFのソリューションを採用することにより、従来のメルトブロー式不織材料のグレードに比べ、高いバリア性と機械特性を備えた不織材料の開発を実現しました。メルトブロー式によるこの新グレードは当初、フィルター用製品として発売されましたが、KNTは現在、本グレードを展開することにより、事業のさらなる拡大に取り組んでいます。その一つが使い切り清掃用ワイプです。

消費者が健康と衛生を重要視していることを背景に、屋内外用途の使い切り清掃用ワイプの需要は高まっています。Irgatec®を用いることで実現するフィラメントは、従来技術によるものに比べてより細く、強く、柔軟です。このフィラメントから製造された布は強度が高く、紙やスパンボンド不織布、従来式のメルトブロー式グレードに比べ清掃効率が向上します。

BASFのアジア太平洋地域のパフォーマンスケミカルズ事業本部担当シニア・バイスプレジデントを務めるハーマン・アルトフは、次のように述べています。「BASFの添加剤を使用することで、ユニークな性質を持つ高性能な不織布を低コストで製造することができます。Irgatec®を用いた不織材料の主なメリットとして、高いバリア性とメルトブロー式における機械特性の向上、また原料の柔軟性によるコスト削減などが挙げられます。」

また、KNTのCEOクワンイル・クォン氏は次のように述べています。「BASFのレオロジー改質添加剤を活用することで、メルトブロー式不織布による使い切り清掃用ワイプの高品質な新グレードを発売することができました。強度、柔軟性および太さの点で優れたこの製品のおかげで、当社は韓国市場をリードすることができています。」

メルトブロー方式は、溶融ポリマーの流れを高温・高速の空気にさらしてマイクロファイバーのウェブを生成する単一の工程です。延伸制御を行うことなく、溶融ポリマーから直接ウェブを形成できるため、コスト面で他のシステムに比べて明らかな優位性を有しています。本方式で形成される繊維は細く、極めて大きな表面積を生み出すことから、複数の用途に適し、メリットをもたらします。

Irgatec®は、不織布用途におけるPPのレオロジー改質を制御下で実現します。押出温度が250℃を超える場合に効率が高まることから、PPのメルトブロー用途に特に適しています。Irgatec®を使用して製造された布は、皮膚を刺激しないため、おむつや清掃用ワイプ、ろ過製品、および医療用品など多くの衛生製品に適しています。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFのプラスチック添加剤について

BASFはプラスチック添加剤を製造するリーディングサプライヤーであり、この分野におけるイノベーションパートナーでもあります。BASFの包括的かつ革新的な製品ポートフォリオには、各種ポリマーおよび成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途において加工安定性、耐熱性、耐光性を向上する安定剤などがあります。プラスチック添加剤に関する詳細につきましては、http://www.plasticadditives.basf.com をご覧ください。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く、世界をリードする化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で115,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、アグロソリューション、石油・ガスの5つの事業部門から成ります。2017年のBASFの売上高は約645億ユーロでした。BASFは、フランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)およびチューリッヒ(BAS)の証券取引所に上場しています。BASFの詳しい情報は、www.basf.com をご覧ください。

Last Update 2018年9月26日