2019年8月6日

BASF、野菜向けに新たな生物農薬による害虫防除のソリューションを提供

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2019年7月30日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • 微生物殺虫剤、Velifer®がオーストラリアで登録を取得
  • BASFの有益な真菌を用いた最新の生物農薬は市場に全く新しい害虫駆除方法を提供
  • 保護された作物の補完的害虫防除は総合的病害虫管理の重要な一歩

BASF(本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)はオーストラリア害虫獣医師会(Australian Pest and Veterinary Medicine Association)から、新しい微生物殺虫剤 Velifer®(ベリファー)の登録を取得しました。この製品は、利用可能なあらゆる防除技術を活用する総合的病害虫管理のアプローチで使用された場合、温室などの設備内で散布される殺虫剤に対して、害虫が抵抗性を持つことを防ぎます。

Veliferはオーストラリアでは初めての種類の微生物殺虫剤です。植物表面に有益な真菌の胞子を放出することによって作用します。アザミウマ、コナジラミ、アブラムシ、コダニが菌類の胞子に接触すると、胞子は発芽し、菌類は害虫の体内に入り込み、24~48時間以内に個体を完全に脱水させます。Veliferは害虫の卵、幼虫、若虫および成虫に有効であり、天敵などの有用昆虫の周囲で使用しても安全です。これにより、害虫防除において複数の方法を用いるという選択肢を、生産者にもたらします。

「これはオーストラリアの野菜生産者にとって害虫駆除に非常にすばらしい新しい側面を加え、総合的病害虫管理の概念をさらに一歩前進させるものです。Veliferは、生産者の化学農薬への依存を減らし、有益な昆虫の解放を促進する補完的な方法として使用されるでしょう」とBASFオーストラリア・ニュージーランド生物ポートフォリオマネージャーのウィル・フィンは述べています。

Veliferは速効性があり作物への残留リスクがなく、あらゆる栽培段階の、害虫の異なる発生レベルにおいても、他の防除手段と組み合わせて、その効果を最大限活用することができます。

「試験により、Veliferが地域の園芸において非常に重要な役割を果たせることが確認されています。これにより、収穫直前までを含む栽培過程のすべての段階において、害虫問題を管理するための、より柔軟で持続可能なアプローチが利用可能になります」とフィンは述べています。

Veliferは、施設を改良するための100万豪ドルの投資が完了した後、サマーズビーにあるBASFの最先端の生産拠点で生産される予定です。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFのアグロソリューション事業本部について

世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆さんと共にこの状況に対応しています。そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。2018年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は62億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細は www.agriculture.basf.com/jp 、または各種ソーシャルメディアをご参照ください。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。

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Veliferはあらゆる栽培段階の、害虫の異なる発生レベルにおいても、他の防除手段と組み合わせてその効果を最大限活用することが可能
Last Update 2019年8月6日