2015年10月28日

BASFとフォルクスワーゲンによる共同プレスリリース

  • リチウム酸素電池分野における卓越した研究結果を高く評価
  • 今年の授賞式は東京で開催
  • 賞金総額 10 万ユーロ、最優秀者には 5 万ユーロが贈られる、年に一度の国際科学賞

 

BASF とフォルクスワーゲンによる国際「サイエンスアワード エレクトロケミストリー」賞は今年、米国カリフォルニア、カリフォルニア大学バークレー校 化学・生体分子工学科のブライアン・マクロスキー氏 ( Dr. Bryan McCloskey ) に授与されました。 BASF 、フォルクスワーゲンおよび科学会を代表する専門家で構成される審査委員会は、リチウム酸素電池分野における卓越した研究結果を高く評価し、マクロスキー氏を選出しました。マクロスキー氏は、電解質および電極材の安定性を調べることで、この種の電池の基本的な電気化学反応プロセスを分析しました。マクロスキー氏はこの研究を通じて、リチウム酸素電池への理解を深めることに大いに貢献しました。マクロスキー氏には賞金 5 万ユーロが贈られます。

 

今年の授賞式は 2015 年 10 月 28 日、東京にて開催されました。 BASF の取締役会会長 Dr. クルト・ボックと フォルクスワーゲン AG 取締役兼フォルクスワーゲン乗用車ブランド取締役会会長 Dr. ヘルベルト ・ ディース がプレゼンターを務め、 マクロスキー氏 に賞が授与されました。

 

「 BASF は、正極材、電解液といった高性能電池材料のさらなる開発を目指しています。成功するためには、電気化学分野における革新が必要不可欠です。電池のエネルギー密度をさらに改善するためには研究開発における躍進がまだまだ必要です。そのため、電気化学的なエネルギー変換および貯蔵分野における卓越した基礎研究を対象とし、 4 回目となるこの賞を設けています。エレクトロモビリティを成功へと導くであろう、理解と革新を推し進めたいと考えているからです。エレクトロモビリティは将来の交通手段のための重要な要素なのです」と、 BASF の Dr. クルト・ボック は述べています。

 

また、フォルクスワーゲンの Dr. ヘルベルト・ディースは次のように述べています。 「フォルクスワーゲンは e- モビリティのこれか らを確信しています。フォルクスワーゲン乗用車ブランド取締役会は e- モビリティ促進計画をちょうど決定したところです。私達の目標は “ 電気自動車の民衆化 ” です。 e- モビリティ普及の鍵は大容量バッテリーにあります。従って、次世代、そして次々世代の電気化学バッテリーコンセプトのための研究開発は、フォルクスワーゲンにとって極めて重要です。それに当たって、貯蔵システムの更なる最適化を図ることにより、航続距離を伸ばし、電気自動車の魅力を増さなければなりません。その実現に欠かすことが出来ないのは、研究者との密接な協力です。」

 

「サイエンスアワード エレクトロケミストリー」賞 ( www.science-award.com ) は、 BASF とフォルクスワーゲンによって 2012 年に創設され、世界中の学術的研究コミュニティの科学者を対象として、年に一度表彰を行っています。この賞は、エレクトロケミストリー分野の科学技術の卓越した成果を促すとともに、高度なエネルギー貯蔵手段を開発するための契機となることを目的としています。賞金総額は 10 万ユーロで、最優秀者には 5 万ユーロが贈られます。

 

BASF について

BASF (ビーエーエスエフ)は 2015 年、創立 150 周年を迎え、これまで以上に化学でいい関係をつくっていきます。製品ラインは、化学品、プラスチック、高性能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。 BASF は、世界をリードする化学会社として、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、 BASF は科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。 BASF の製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。 BASF は「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を企業目標に掲げ、これらの活動を実施しています。 2014 年の売上は約 740 億ユーロで、従業員数は約 11 万 3000 人です。 www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。

 

フォルクスワーゲンについて

フォルクスワーゲン グループ(本社:ドイツ、ウォルフスブルグ)は、世界有数の自動車メーカーであり、欧州最大の規模を誇ります。フォルクスワーゲン グループは、欧州 7 カ国の 12 ブランド(フォルクスワーゲン、アウディ、セアト、シュコダ、ベントレー、ブガッティ、ランボルギーニ、ポルシェ、ドゥカティ、フォルクスワーゲン商用車、スカニア、 MAN )で構成されます。各ブランドには独自の特徴があり、独立採算で事業を展開しています。

ラインアップとしては、オートバイや低燃費の小型車から高級車まで、幅広く取り揃えています。また、商用車部門では、ピックアップトラックから、バスや大型トラックまでを網羅しています。グループ全体では、欧州 20 カ国に加え、南北アメリカ、アジア、アフリカの 11 カ国に、 119 カ所の生産拠点 (2015 年 5 月 26 日現在 ) を擁しています。全世界の 1 営業日あたりの自動車生産台数は約 4 万 1 千台で、 592,586 人の従業員が生産業務や自動車関連のサービス、その他の業務部門に従事しています。フォルクスワーゲン グループの自動車は、世界 153 カ国で販売されています。フォルクスワーゲン グループでは、競争の激化する市場で、それぞれのクラスの世界標準を打ち立てるような、安全かつ環境に配慮した魅力的な自動車の提供を目指しています。

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BASF 取締役会会長 Dr. クルト・ボック(左)、カリフォルニア大学バークレー校 ブライアン・マクロスキー氏(中央)、フォルクスワーゲン AG 取締役 乗用車ブランド 取締役会会長 Dr. ヘルベルト・ディース(右)
BASF 取締役会会長 Dr. クルト・ボック(左)、カリフォルニア大学バークレー校 ブライアン・マクロスキー氏(中央)、フォルクスワーゲン AG 取締役 乗用車ブランド 取締役会会長 Dr. ヘルベルト・ディース(右)
最終選考に残った5人のファイナリストの中から、最優秀者に「サイエンスアワードエレクトロケミストリー」賞が贈られました。左から:BASF 取締役会会長 Dr. クルト・ボック(左)、インド 粉末冶金・新素材国際先端研究センター サティヤ・マリヤッパン氏 (ファイナリスト) 、スペイン国家研究評議会(CSIC) アレクサンドレ・ポンルーチ氏 (ファイナリスト)、京都大学 折笠有基氏 (ファイナリスト)、フォルクスワーゲン AG 取締役 乗用車ブランド 取締役会会長 Dr. ヘルベルト・ディース、カリフォルニア大学バークレー校 ブライアン・マクロスキー(受賞者)、カリフォルニア スタンフォード大学 イー・チュイ氏 (ファイナリスト)、フォルクスワーゲン グループ リサーチ専務 Prof. ユルゲン・レオホルド、BASF 取締役会副会長 兼 最高技術責任者(CTO) Dr. マーティン・ブルーダーミュラー
最終選考に残った5人のファイナリストの中から、最優秀者に「サイエンスアワードエレクトロケミストリー」賞が贈られました。左から:BASF 取締役会会長 Dr. クルト・ボック(左)、インド 粉末冶金・新素材国際先端研究センター サティヤ・マリヤッパン氏 (ファイナリスト) 、スペイン国家研究評議会(CSIC) アレクサンドレ・ポンルーチ氏 (ファイナリスト)、京都大学 折笠有基氏 (ファイナリスト)、フォルクスワーゲン AG 取締役 乗用車ブランド 取締役会会長 Dr. ヘルベルト・ディース、カリフォルニア大学バークレー校 ブライアン・マクロスキー(受賞者)、カリフォルニア スタンフォード大学 イー・チュイ氏 (ファイナリスト)、フォルクスワーゲン グループ リサーチ専務 Prof. ユルゲン・レオホルド、BASF 取締役会副会長 兼 最高技術責任者(CTO) Dr. マーティン・ブルーダーミュラー
Last Update 2015年10月28日