2017年5月29日

Joint news release of ABC Group, Magneti Marelli and BASF

(本資料は 2017年5月9 日にABCグループ(カナダ)、マニエッティ・マレリ(イタリア)とBASF本社(ドイツ)が共同発表したプレスリリースの和訳です。)

  • ABC Group、マニエッティ ・マレリと協力し、2.0リットルのターボチャージャーシステムの革新的部品を開発

BASFの耐熱性ポリアミドUltramid® Endure(ウルトラミッドエンデュア)が、アルファロメオが2017年に発売した新型「ジュリア」の2つのパワートレイン、チャージエアクーラーを搭載したエアインテークマニホールドおよび高温側ターボダクトに採用されました。220°Cまでの耐熱老化性を持つUltramid® Endureを採用することで、自動車メーカーは、ボンネット内が高温になっても、エンジン性能を保ったまま、エンジンのダウンサイジングやターボチャージングが可能になります。優れた加工性と高い溶接強度を持つUltramid® Endureは、現在、世界中で使用されています。

Ultramid® Endure D5G3 BMを採用した、ABCグループ製の高温側ターボダクト

BASFはカナダの自動車部品メーカー・ABC Groupと共同で、アルファロメオ・ジュリア用のホットサイドターボダクトの開発に取り組んできました。ABC Groupは、ホース強度が高く、優れた膨張性を示す15%ガラス繊維強化ブロー成形グレードのBASF Ultramid® Endure D5G3 BMを、この部品に採用することを決定しました。

ABC Groupは、BASFの技術的な専門知識を生かし、この部品の赤外線溶着(IR溶着)におけるパラメーターを最適化しました。ダクトの長期耐久性を維持するためには、ウェルド強度を得ることが重要でした。ABC GroupのCEOであるマリアン・ブシュケンは、次のように述べています。「成形、溶接、綿密な検証を通して数多くの樹脂試験を行った後、この用途の条件を満たすことができました。この部品には、多くの溶着接合が必要です。当社のエンジニアたちは、BASFの材料・接合技術の専門家たちと緊密に協力し、この部品特有の要件を理解し、IR溶着における微調整を施し、厳しい高温ダクトの溶着プロセスを成功させることができました。」

Ultramid® Endure D3G7を採用した、マニエッティ・マレリ製のチャージエアクーラー搭載エアインテークマニホールド

BASFはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の一事業であるマニエッティ・マレリと協力し、アルファロメオ・ジュリア用にチャージエアクーラーを搭載したエアインテークマニホールドの開発を行ってきました。200°Cの継続使用温度に耐える材料が必要とされたことから、射出成形に適した、35%ガラス繊維強化のグレードUltramid® Endure D3G7が最有力候補となりました。また、優れたバースト圧力性能も必要であったため、マニエッティ ・マレリは高温下でも安定した溶接強度を持つ材料を必要としていました。

BASFの設計、材料、加工の専門知識により、この部品に必要なバースト強度と耐久性を達成することができました。マニエッティ・マレリのスロットルボディ担当プロダクト・マネージャーのマルセロ・コロリは、次のように述べています。「BASFの技術サポートはこの部品のバースト要件を満たす上で、非常に有益でした。BASFの溶接におけるノウハウにより、耐熱性を持つこの材料を使い、長期耐久性の目標を達成することができました。」

Ultramid® Endureグレードは、エアインテークマニホールド、チャージエアダクト、レゾネーター、インタークーラー・エンドキャップ、スロットルボディなど、ターボチャージャーの多くのパワートレイン用途に適しています。Ultramid® Endureグレードは、220°Cという長期使用温度を達成し、240°Cのピーク温度に耐えることが可能です。この優れた熱老化特性はBASFの革新的な安定化処方の結果であり、ポリマー表面における酸化ダメージの軽減を実現しています。

詳細情報につきましては、www.automotive.basf.comをご覧ください。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

ABC Group Inc.について

1974年に設立されたABC Group Incorporationは、熱可塑性コンポーネントおよびシステムを自動車メーカー(OEM)に提供する世界的大手自動車部品メーカーの1つです。カナダのトロントに本社を構え、カナダの他、米国、メキシコ、ブラジル、ドイツ、スペイン、ポーランド、日本、中国に36の拠点を展開しています。ABC Group Inc.に関する詳細につきましては、www.abcgroupinc.comをご覧ください。

マニエッティ・マレリについて

マニエッティ・マレリは、自動車産業向けの高度なシステムおよびコンポーネントを設計・製造しています。世界19ヶ国に86ヶ所の生産拠点、12ヶ所の研究開発センターを展開しており、従業員数は約43,000人です。欧州、北南米、極東地域の全ての大手自動車メーカーに製品を供給し、2016年の売上は79億ユーロでした。事業内容には、電子システム、照明、パワートレイン、サスペンション、衝撃吸収システム、排気システム、アフターマーケット部品&サービス、プラスチック部品およびモジュール、モータースポーツが含まれています。マニエッティ・マレリはフィアット・グループの傘下に属しています。

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Last Update 2017年5月29日