2017年6月19日

BASF、「Material Selection 17/18」を発表

(本資料は 2017年5月29日にBASF本社(ドイツ)で発表されたプレスリリースの抄訳です。)

  • 未来の製品開発に向けたアイデアやインスピレーションの一助となる素材・材料に関するブックレット
  • 素材の観点から、設計コンセプトへのイノベーションの提案
  • 変化する世界に対応する材料と「痕跡」を残さない材料へのニーズ

BASFでは、2017年5月29日、プラスチック材料のトレンドブック第二弾、「Material Selection 17/18」(マテリアル・セレクション 17/18、非売品)を発行しました。東京、上海、ルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ)の「designfabrik®」(デザインファブリーク)の専門家が共同で上梓した本書は、トレンドや材料に関するBASFの国際的な見解を提供するものであり、顧客が自社製品の開発時にこれらのトレンドに対応する一助として、革新的なプラスチックソリューションを提示しています。

顧客の将来的な製品開発に向けたアイデアやインスピレーションを提供すべく、同地域のプラスチックに関わる事業のトレンドの研究者やデザイナーが共同で取り組みました。「当社ではトレンドを特異な現象であるとはみなさず、進歩の連鎖であると捉えています。連鎖反応の結果として発生したトレンドが2つあります。『形態学』と『マインドフルネス』です。この2つが今後商品開発に大きな影響を及ぼしていくと考えられます。今回の研究は、これらのトレンドを具体化する方法をお客様に提供するものです」とBASF 本社・ルートヴィッヒスハーフェン designfabrik®のアレックス ホリスベルガーは述べています。本書は、顧客先のデザイナーやクリエイター、潜在顧客にのみご提供する予定です。個別での販売やご要望は承っておりません。

「形態学」 – 変化する世界に対応する材料

この先の時代は、私たちが確実性を認識することは難しくなるでしょう。確実なことがあるとすれば、不確実性の中にチャンスを見出すことであり、それを脅威と捉えないことです。変化が加速する時代では、技術的なイノベーションの速度もはるかにスピードアップします。従来の燃焼エンジンから電気自動車に、ステアリングで制御する従来車から自動運転車に移行するように、材料においても、3次元のダイナミックな変化に対応することが求められています。BASF製品の中から特にあげると、TPU(熱可塑性ポリウレタン)を素材とした、柔軟なコーティングを備えた新しいフィルム製品があります。それが自動車の内装や家具に使用されるかもしれません。

「マインドフルネス」とは人と環境に目を向けること

本書における2つめのトレンドは、人間の行動の「痕跡」に対する私たちの意識が強まったことです。行動に伴い、データ、物質、また残留物が地球上に残ります。そのため、「痕跡」を残さず、かつ顧客の要求を満たすことができる材料へのニーズが高まっています。BASFも、バイオ由来の生分解性樹脂を顧客に提供しています。この材料は、破損しやすい製品や重量のある製品を輸送する際の、バイオ由来・生分解性のある梱包材として優れています。

未来に対するアイデアが生まれた際に、私たちの材料ソリューションはそれを実現するサポートをしていきます。

お客様のイノベーションコンセプトを材料研究がサポート

BASFはプラスチック関連事業における設計・デザイン・トレンド研究・シミュレーションの各機能を世界規模でさらに統合してまいります。欧州、アジアおよび米国の拠点では、自動車、コンシューマー製品、建設といった産業を横断するイノベーションを、より素早く展開させることができます。本書は顧客のクリエイティブなアイデアをサポートし、設計コンセプトにある材料がどのように次のイノベーションを生み出せるかを明らかにします。

なお、本書の上梓に中心的に携わった「designfabrik®」は、デザイナーとBASFの材料専門家との他分野交流におけるセントラルハブとして位置づけています。2006年にルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ)で設立された「designfabrik®」は、欧州のデザイナー・研究開発者・エンジニアにコンサルテーションを行い、10年間に渡り成功を収めてきました。2014年には現地のマーケットとトレンドのニーズに応えるべく、アジア初の「designfabrik® Tokyo」(デザインファブリーク東京)を日本・東京に開設しました。

 

日本のBASFについて

BASFは1888年以降、日本市場のパートナーとして事業活動を行っています。事業分野は、化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品の4分野です。主要生産拠点として、神奈川県茅ヶ崎市(コンクリート混和剤、建設資材)、横浜市戸塚区(コーティングス)、三重県四日市市(熱可塑性ポリウレタン、ポリマーディスパージョン)を構え、また全国に建設化学品の製造センターを有しています。研究開発においては、日本から革新的な製品をグローバル市場に発信することを目指しています。近年、バッテリー材料産業での事業拡大に向けて、尼崎の「バッテリー材料研究所」や日本のパートナーとの合弁会社を設けたほか、自動車の軽量化をさらに推進するため「アジア・コンポジット・センター」を横浜に開設しました。2016年には茅ヶ崎の技術開発センター内に新しく研究開発チームを設置し、建設業界に向けた革新的なソリューションの提供を目指しています。2016年のBASFの日本での売上高は約16億ユーロ(1,907億円)、従業員数は1,167人です。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

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Last Update 2017年6月19日