2017年10月26日

BASF、2017年第3四半期の業績を発表、売上高、利益ともに大幅増

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2017年10月24日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

2017年第3四半期

  • 売上高は153億ユーロ(前年同期比9%増)
  • 特別項目控除前営業利益は18億ユーロ(16%増)
  • 1株あたりの利益は1.45ユーロ(49%増)、調整後の1株あたりの利益は1.40ユーロ(27%増)
  • 営業活動から得られたキャッシュフローは38億ユーロ(52%増)、フリー・キャッシュフローは28億ユーロ

2017年の見通し

  • 売上高、特別項目控除前営業利益、営業利益(EBIT)ともに依然として大幅増の予測

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、2017年第3四半期の業績を発表しました。BASFグループは売上高、利益ともに大幅増を記録しました。BASF取締役会会長Dr. クルト・ボックは、「2017年第3四半期も、引き続き需要の増加が見られました。販売量は、安定した成長を見せた前年同期と比べても、堅調な増加を達成しました」と述べています。

2017年第3四半期のBASFグループの売上高は、前年同期比9%増の153億ユーロとなりました。これは主に、化学品部門での販売量の増加と販売価格の大幅な上昇によるものです。2016年12月に買収したシェメタル社も売上に貢献しました。全部門で、為替のマイナス効果がやや見られました。

化学品部門の大幅な売上高の貢献により、第3四半期の特別項目控除前営業利益は2億4,400万ユーロ増加し、18億ユーロとなりました。特別項目控除前営業利益は石油・ガス部門では微減、他の部門および「その他」に分類される事業では、主に原材料価格の上昇により、大幅減となりました。

営業利益(EBIT)に関しては、前年同期には特別項目がマイナス5,200万ユーロ だったものの、今期は特別項目 1億9,800万ユーロが含まれました。これは主に、BASFの皮革用化学品事業をStahlグループに譲渡したことから、高性能製品部門に特別所得が発生したものです。その結果、EBITは15億ユーロから20億ユーロに増加しました。

利息・税金・償却・特別項目控除前利益は、前年同期比で3億300万ユーロ増の28億ユーロ、EBITDAは5億7,000万ユーロ増の30億ユーロとなりました。

純利益は前年同期を4億4,800万ユーロ上回り、13億ユーロとなりました。1株あたりの利益は、前年同期の0.97ユーロに対して1.45ユーロでした。特別項目、および無形固定資産償却分調整後の1株あたりの利益は1.40ユーロでした(2016年第3四半期は1.10ユーロ)。

2017年第1四半期から第3四半期までに営業活動から得られたキャッシュフローは、前年同期から18億ユーロ増加し、76億ユーロでした。これは主に、純利益の増加によるものです。フリー・キャッシュフローは2017年に入ってからの9カ月で、29億ユーロから50億ユーロまで増加しました。

2017年通年の見通し

2017年の世界の経済環境に対する当社の予測を、やや上方修正しました(カッコ内は2017年中間会計報告 の予測)。

  • GDP成長率: 2.8%(2.5%)
  • 世界工業生産の成長率: 3.1%(2.5%)
  • 化学品生産の成長率: 3.4%(変更なし)
  • ユーロ/ドルの平均為替レート:1ユーロ=1.10ドル(変更なし)
  • 年間平均ブレント原油価格:1バレル=50ドル(変更なし)

ボックは、「2017年下半期のBASFグループの特別項目控除前営業利益は、前年同期を大幅に上回ると予測しています。2017年通年の売上高、特別項目控除前営業利益、EBITに関する予測はそのまま据え置き、大幅増の見通しです。資本コスト控除後営業利益も同様に、これまでの微増の予測を据え置きます」と述べています。

部門別業績

「化学品部門」の第3四半期の売上高は前年同期比で25%増加し、およそ40億ユーロとなりました。これは主に、すべての事業部門、とりわけモノマー事業本部における販売価格の上昇によるものです。販売量も大幅増となりました。為替の影響により、全事業部門で売上高がやや抑制されました。特別項目控除前営業利益は6億ユーロ以上増加し、11億ユーロとなりました。これは主に、とりわけモノマー事業本部の利益率の上昇によるものです。本社工場(ドイツ: ルートヴィッヒスハーフェン)のノースハーバーで発生した事故による2017年第3四半期の利益へのマイナスの影響は、保険金で補填されました。固定費は微増となりました。

「高性能製品部門」の第3四半期の売上高は、全事業本部で販売量が増加したことから、前年同期比2%増の40億ユーロ弱となりました。販売価格は前年同期の水準を維持しました。ディスパージョン&ピグメント事業本部、ケア・ケミカルズ事業本部では価格が上昇したものの、ニュートリション&ヘルス事業本部での大幅な価格下落に相殺されました。為替の影響、とりわけ米ドルの影響とポートフォリオ変更による影響で、売上高の伸びが抑制されました。特別項目控除前営業利益は8,800万ユーロ減少し、3億8,500万ユーロでした。これは主に、ビタミンの価格がさらに下落したことに加え、原材料価格の上昇により様々な事業分野で利益率に継続的な圧力がかかっていることが原因です。パフォーマンスケミカルズ事業本部のEBITには、皮革用化学品事業をStahlグループに譲渡したことから、特別項目が含まれています。

「機能性材料部門」の第3四半期の売上高は、前年同期比7%増のおよそ50億ユーロでした。これは主に、販売価格の上昇と2016年12月にアルベマール社のシェメタル社買収によるものです。販売量は触媒事業本部を除くすべての事業本部で増加しました。触媒事業本部では、貴金属の取引量が大幅に減少しました。前年同期と比べ、自動車産業、建設産業への販売量がさらに増加しました。為替の影響により、売上高がやや下押しされました。特別項目控除前営業利益は前年同期から1億ユーロ減少し、3億9,700万ユーロとなりました。原材料価格の上昇による利益率の低下が主因となり、利益の減少につながりました 。

「農業関連製品部門」の第3四半期の売上高は、前年同期比6%減の9億8,700万ユーロとなりました。これは主に、ブラジルにおける販売価格の低下と販売量の減少によるものです。為替のマイナス効果が、売上高の伸びをさらに抑制しました。販売量は全体として微増を達成しました。特別項目控除前営業利益は7,600万ユーロ減少し、2,100万ユーロとなりました。これは主に、ブラジルの市場状況が厳しい状態にあることが原因です。ハリケーンの影響でテキサス州ボーモントとプエルトリコのマナティの生産施設が閉鎖されたことから、利益もマイナスの影響を受けました。固定費は前年同期と同水準でした。

「石油・ガス部門」の第3四半期の売上高は、販売価格の上昇と販売量の増加により、前年同期比20%増の7億3,900万ユーロとなりました。2017年第3四半期の平均ブレント原油価格 は、1バレル52ドルでした(前年同期は46ドル)。欧州スポット市場のガス価格は、前年同期と比べて上昇しました。販売量の増加は、主にガスの販売量の増加に後押しされたものです。生産量も微増となりました。特別項目控除前営業利益は1,400万ユーロ減少し、1億8,000万ユーロとなりました。前年の数字には、契約の再交渉による補償金が含まれていました。にもかかわらず、純利益は3,300万ユーロから1億3,900万ユーロへと大幅な増加となりました。これは主に、アルゼンチンの天然ガス田の採掘権における株式の売却からの特別所得によるものです。

「その他」に分類される事業の第3四半期の売上高は、主にサービス事業の売上高の増加により、前年同期比2%増の5億4,800万ユーロとなりました。特別項目控除前営業利益は、BASFの長期インセンティブ(LTI)制度における評価替の影響もあり、9,200万ユーロ減少し、マイナス3億2,500万ユーロとなりました。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

将来の予測に関する記述について

本リリースにはBASF経営陣による現時点での推測および予測、ならびに現在入手可能な情報に基づく「将来の予測に関する記述」が含まれています。これらはここに記す将来の進展や業績を保証するものではなく、多くの要因に依存し、様々なリスクと不確実性を含んでいるほか、正確とは限らない仮定に基づいています。それらのリスク要因には、特にBASFレポート2016の111ページから118ページに記載される事項が含まれます。BASFレポートはbasf.com/reportでご覧いただけます。本リリースに記載された将来の予測に関する記述に関しては、BASFは更新の義務を負いません。

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Last Update 2017年10月26日