2018年7月9日

BASF、Neopor®の生産能力を拡大

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2018年6月15日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • Neopor®の世界的な生産能力を年間40,000トン増強
  • 韓国ではBASFの白色発泡性ポリスチレンビーズ「Styropor®」をグレーカラーの「Neopor®」に移行
  • あらゆる地域でグレーカラーの高性能断熱材原料に対する需要が拡大

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はNeopor®(ネオポール:グラファイト含有の発泡性ポリスチレン)の世界的な生産能力を、年間40,000トン増強します。ドイツのルートヴィッヒスハーフェンの生産拠点にある工場はすでにデボトルネッキングを完了し、韓国の蔚山の工場の生産ラインは、2018年第4四半期に切り替える予定です。

韓国の蔚山拠点では2018年末までに、合計85,000トンの生産能力のすべてを従来の白色EPS(発泡性ポリスチレンビーズ)であるStyropor®(スタイロポール)から、改良を加えた断熱性の原材料Neopor®(グレーカラーEPS)に移行します。これにより、BASFはアジア市場におけるグレーカラー材料の需要拡大に対応できるようになります。

ルートヴィッヒスハーフェン工場では、デボトルネッキングを実施した結果、年間200,000トンのNeopor®を生産できるようになりました。同工場におけるStyropor®とNeopor®の年間生産能力は、440,000トンから460,000トンに拡大しています。ドイツ、韓国におけるこれらの施策により、Neopor®の世界的な生産能力が、年間40,000トン増強します。

グレーを好む傾向                                                                                                                

断熱板に加工されるNeopor®は、新たな建物や改築における暖房に使用するエネルギーの削減に大きく貢献するため、世界的に需要が高まっています。1998年の発売以来、BASFはNeopor®の生産能力を継続的に拡大してきました。グラファイト含有のNeopor®は、Styropor®よりも優れた断熱性能を提供します。また、密度が低いことから断熱板を軽量化できるため、建設の効率をアップさせながら材料を節約します。

BASFのグローバルビジネスマネジメント、スチレンフォーム部門を率いるクラウス・リーズは、次のように述べています。「今回の生産能力拡大により、気候と資源保護において直面している課題に対応するために、私たちが経済と環境の観点から開発してきた製品を、より多くのお客様に提供することが可能となります。世界的に見て、石油消費と二酸化炭素排出量の約45%(ドイツでは40%)が、建物の冷暖房によるものとされています。総合的で高効率の断熱を行い、最適化した建築設備や代替エネルギー源を適切に使用することで、それを大幅に減らすことが可能です。」

白色EPS、グレーカラーEPSの発明者

BASFは1951年、世界で広く使用されている発泡性ポリスチレンビーズのStyropor®を開発し、特許を取得しています。そして20年前、グラファイトを含有する初のEPSとしてNeopor®の販売を開始しました。グレーカラーの発泡性ポリスチレンビーズであるNeopor®は、従来の白色断熱材原料であるStyropor®の改良版です。素材をグレーにするグラファイトを混入することで、断熱板の断熱性能が最大20%向上します。Styropor®と比較すると、原材料の使用を最大40%削減できます。これにより、加工業者は軽量で断熱性能に優れた断熱板を製造できるようになります。Neopor®を使用して作られた断熱製品は、特に外壁や内壁、平屋根の断熱など幅広い用途に利用できます。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業部について

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2017年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で77億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、 www.performance-materials.basf.com をご覧ください。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く、世界をリードする化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で115,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの事業部門から成ります。2017年のBASFの売上高は約645億ユーロでした。BASFは、フランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)およびチューリッヒ(BAS)の証券取引所に上場しています。BASFの詳しい情報は、www.basf.com をご覧ください。

Last Update 2018年7月9日