2018年6月20日

BASF、殺虫剤のポートフォリオを拡充

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2018年6月19日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • BASFの殺虫剤Inscalis®、世界の主要市場で登録を取得
  • 殺虫剤Broflanilide、米国、カナダ、メキシコ、インド、オーストラリアの規制当局に書類を提出

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、農業用殺虫剤Inscalis®(インスカリス®)が世界の主要市場としては初めて、オーストラリアとインドで登録を完了したことを発表しました。今後さらに米国、カナダ、メキシコ、中国、アルゼンチンでの登録取得を見込んでいます。この新規有効成分は、日本のMeiji Seikaファルマ株式会社(Meiji)と、2015年にノーベル賞を受賞した学校法人北里研究所北里生命科学研究所の大村博士が所属するグループが発見し、BASFとMeijiが共同開発を行ってきました。また、BASFは殺虫剤の有効成分、Broflanilide(ブロフラニリド)でも新たな展開がありました。BASFはすでに米国、カナダ、メキシコ、インド、オーストラリアの規制当局に書類を提出しており、今後数年で世界の主要市場での登録に向け、さらなる書類提出を行う予定です。Inscalis®とBroflanilideは、先駆的かつ非常に効果の高い殺虫剤の有効成分であり、これによりBASFの害虫防除製品ポートフォリオが拡充されます。

BASF農薬事業本部、グローバルストラテジックマーケティング、殺虫剤担当バイスプレジデントのニール・ベントレーは次のように述べています。「Inscalis®のユニークな作用機構は、ホワイトバイオテクノロジーなど革新的な科学手法と共同開発の結果生まれた、アブラムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類、ヨコバイ類を含むカメムシ目などの吸汁性害虫の防除に適したソリューションであり、BASFのポートフォリオではこれまでに類を見ないものです。」自然の醗酵産物をもとに見出されたInscalis®は、節足動物や花粉媒介者など重要な益虫への影響を最小限に抑えた環境負荷の少ない殺虫剤です。Inscalis®は即効性に優れ、害虫の吸汁を迅速に阻止し、植物の養分の喪失や、害のあるウイルス性/細菌性の病原体の媒介を抑制します。その結果、植物がより健康になり、より質が良く、より高い収量が得られるようになります。Inscalis®は、効果の高い複数の製剤で提供される予定となっており、抵抗性の管理や、統合的な害虫管理を行ううえで重要なツールを農業生産者の皆様に提供します。

Broflanilideは、農業生産者および害虫駆除業者の方にご利用いただける強力かつ多用途の優れた殺虫剤です。三井化学アグロ株式会社と共同開発したBroflanilideは、新規作用機構(IRACのグループ30)を備え、既知の交差抵抗性はなく、園芸作物や畑作物につく鱗翅目昆虫、甲虫類、アザミウマなどの咀嚼性害虫や、シロアリ、アリ、ゴキブリ、ハエなど、都市部や農村地域に広く発生する害虫の防除に優れた効果を発揮します。Broflanilideは、穀物の種子処理においてもハリガネムシの防除に優れた効果を発揮します。

BASF農薬事業本部、グローバルストラテジックマーケティング担当シニアバイスプレジデントのユルゲン・フフは、次のように述べています。「今回のBroflanilideの登録に向けた書類提出により、世界各地の農業生産者の方々の役に立つ殺虫剤を開発するという当社の目標に一歩近づきました。この新たな有効成分は、世界各地域間の連携に対する当社のコミットメントを改めて裏付けるものであり、お客様が強力かつ多用途の新規ソリューションを活用し、様々な農耕地および非農耕地の害虫に対処するサポートをいたします。」

Inscalis®およびBroflanilideの開発は、農業生産者の方々が健康で質の高い作物を安全かつ収益性の高い形で生産するのを助ける、革新的かつ有効なソリューションの提供に、BASFが継続的に重点を置いていることを示すものです。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFの農薬事業本部について

世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出し維持するBASFの果たす役割はますます大きくなっています。BASFの農薬事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの方々と共にこの状況に対応しています。こうした方々の協力のもと、BASFは活発な研究開発パイプラインを有し、製品・サービスの革新的なポートフォリオを提供しながら、研究室や現場に専門家チームを配し、お客様の事業を成功に導く手助けをしています。2017年、BASFの農薬事業本部の売上高は57億ユーロでした。農薬事業本部についての詳細はwww.agriculture.basf.com、または各種ソーシャルメディアをご参照ください。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く、世界をリードする化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で115,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの事業部門から成ります。2017年のBASFの売上高は約645億ユーロでした。BASFは、フランクフルト(BAS)、ロンドン(BFA)およびチューリッヒ(BAS)の証券取引所に上場しています。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)をご覧ください。

Last Update 2018年6月20日