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Business & Financial News  |  2019/07/30
日本

BASF、2019年第2四半期の業績を発表、前年同期比で売上高は微減、特別項目控除前営業利益は大幅減

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2019年7月25日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • 売上高は152億ユーロ(前年同期比4%減)
  • 特別項目控除前EBITDAは20億ユーロ(前年同期比27%減)
  • 特別項目控除前営業利益は10億ユーロ(前年同期比47%減)
  • 純利益はWintershall(ヴィンタースハル)を連結対象外としたことで、65億ユーロ(前年同期比で50億ユーロ増)
  • ブルーダーミュラー(取締役会会長): 「BASFは、戦略的な成長イニシアチブを迅速かつ徹底的に、そして厳密に実行しています」

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、2019 年第2 四半期の業績を発表しました。第2四半期は、BASFにとってマクロ経済環境は非常に厳しいものでした。BASF取締役会会長Dr. マーティン・ブルーダーミュラーは、業績発表の電話会議で、「現在は非常に不確実な要素が多く、見通しも悪いため、予測が立てられません。それが第2四半期の業績にはっきりと反映されています」と述べています。

2019年第2四半期の売上高は、前年同期比4%減の152億ユーロでした。主にイソシアネートとクラッカー製品事業の影響により、販売価格が2%下落しました。販売量は6%減でした。ニュートリション&ケアを除く全事業セグメントで、販売量が減少しました。ケミカル事業セグメント、アグロソリューション事業セグメントで、最も減少が顕著でした。これは、ベルギーのアントワープおよび米国 テキサス州のポートアーサーでスチームクラッカーの定期修繕を実施したこと、さらに北米で悪天候が続き、アグロソリューション事業セグメントが打撃を受けたことが原因です。バイエルから買収した種子事業および非選択性除草剤事業によるポートフォリオ変更の影響により、2%増の貢献がありました。為替の影響も2%増の貢献となりました。

特別項目控除前EBITDAは、前年同期比27%減の20億ユーロでした。特別項目控除前営業利益は、前年同期比47%減の10億ユーロとなりました。

国際貿易摩擦、特に米国と中国の貿易摩擦は、BASFにとって深刻な懸念材料となっています。「今年の半ばには解決策が見つかるだろうという一般的な見解に従ってきましたが、状況はしばらく改善しないと思われます」とブルーダーミュラーは述べています。BASFはすでに7月8日付けの臨時リリースで、業績数値を発表しました。今年2月に公表した2019年のBASFの見通しは、特定のマクロ経済見通しや地政学的な見解に基づいたものでした。ブルーダーミュラーは、「残念ながらその多くが実現せず、見通しを下方修正する必要がありました。ただし、見通しは修正するものの、BASFの積極的な配当方針に変更はなく、1株当たりの配当金は、毎年増額していくつもりです」と述べています。

迅速かつ固い決意で新戦略を実行

BASFの新戦略には、顧客重視の姿勢や高効率かつ実効性のある組織になるための多くの対策が定義されています。「私たちは困難な状況でも、戦略的な成長イニシアチブを迅速かつ徹底的に、そして厳密に実行していきます」とブルーダーミュラーは述べています。

BASFは現在、組織改革、管理業務の合理化、サービスユニットや地域の役割の明確化、手順や工程の簡素化を実施しています。この数カ月で、間接業務の大部分が事業部門に組み込まれました。7月末時点で、15,000名の社員がこれまで以上に顧客に寄り添う体制で業務を行っており、10月までにはその数を増やす予定です。さらに、BASFグループの運営を行う上で取締役会を支えるコーポレート・センターの社員数を1,000人未満とし、より効率的な体制にすることも明らかにしており、コーポレート・センターの社員が占める割合は、全社員数の1%未満となります。その他のサービス活動は、機能横断的な4つのサービスユニットに割り当て、まずは約29,000名の社員で構成する予定です。

こうした方策はBASFのエクセレンスプログラムの一環として行われています。さらに無駄をなくした構造や簡素化された工程により、毎年約3億ユーロの節約につながると見込んでいます。「生産、物流、計画におけるオペレーショナルエクセレンスの方策からも、多大な貢献があると期待しています。デジタル化や自動化も、重要な役割を果たしていくでしょう。全体として、2021年末から毎年20億ユーロのEBITDA増が期待できると考えています」とブルーダーミュラーは述べています。

7月8日に発表したリリース内容の通り、BASFは2021年末までに全世界で約6,000ポジションの削減を予定しています。これは組織簡素化と管理部門、サービス部門、事業部門における効率化の結果によるものです。また、すでに発表している建設化学品事業、顔料事業に関連するポートフォリオ変更という観点から、コーポレート組織の合理化も実施しています。

ブルーダーミュラーは「ルートヴィッヒスハーフェンのBASF本社では、上半期ですでに1,100名以上の社員が提案を受け入れ、退職合意書に署名しています」と述べています。

顧客業界の成長が、2019年上半期の予想を下回る

2019年上半期、BASFの顧客業界における成長は、予想を大幅に下回りました。工業生産の成長は、全世界的にみて大幅に減速しました。例えば2019年の当初の自動車生産の全体予測はプラス0.8%でしたが、上半期は世界的に6%下落しました。中国では13%の下落を記録しています。化学品生産は前年同期比で、BASFの地元市場である欧州で0.5%の下落となりました。ドイツにおける下落は特に顕著で、マイナス3.5%でした。

農業においては、成長を見せている北米主要地域において、大雨が長期にわたり続いたことで打撃を受けました。「洪水や過酷な気象により、当社のアグロソリューション事業も文字通り荒れ模様となりました」とブルーダーミュラーは述べています。

ケミカル事業セグメント、マテリアル事業セグメントが第2四半期の利益に影響

BASFの最高財務責任者(CFO)を務めるDr. ハンス‐ウルリッヒ・エンゲルが、第2四半期の数字に関して見解を述べました。「2019年上半期に関しては、2019年第2四半期のケミカル事業セグメントおよびマテリアル事業セグメントにおける販売量の減少および利益率の低下が、2019年上半期の利益に大きくマイナスの影響を与えました。これら2つの事業セグメントが、2019年第2四半期における利益低下の83%を占めています」とエンゲルは述べています。

アグロソリューション事業セグメントの利益率も、大幅に低下しました。これは主に、買収した事業の季節性が利益にマイナスの影響を及ぼしたこと、農薬事業において販売量が減少したことが要因です。インダストリアル・ソリューション事業セグメントでの利益の大幅な上昇、サーフェステクノロジー事業セグメントおよびニュートリション&ケア事業セグメントにおける利益のわずかな上昇も、全体的な利益の低下を一部相殺するにとどまりました。

EBIT(営業利益)に含まれる特別項目は、前年同期のマイナス66百万ユーロに対し、マイナス4億97百万ユーロでした。特別項目の増加は、エクセレンスプログラムにおける臨時の費用も要因のひとつとして挙げられます。さらに、米国ガルフコーストにおける天然ガスを中心とした投資に減損が生じました。BASFはこの投資からすでに撤退しています。また、バイエルから買収した事業および資産の統合により、アグロソリューション事業セグメントで特別項目が発生しました。EBITは、前年同期の19億ユーロから5億48百万ユーロに減少しました。

純利益は前年同期の15億ユーロに対し、65億ユーロでした。第2四半期に報告された1株当たりの利益は1.61ユーロから7.03ユーロに増加しています。これは、Wintershall(ヴィンタースハル)とDEAの統合の完了後に、Wintershallが連結対象外になったことによる帳簿上の利益によるものです。調整後の1株当たり利益は、前年同期の1.77ユーロに対し、0.82ユーロでした。

2019年第2四半期の事業活動から得られたキャッシュフローは、前年同期の22億ユーロに対し、19億ユーロでした。フリー・キャッシュフローは前年同期比31%減の9億65百万ユーロでした。

2019年の見通しにおけるマクロ経済への新たな見解

ブルーダーミュラーは、次のように述べています。「世界経済が直面するリスクはこの数か月で大幅に高まってきています。これは地政学的展開と、米国とその貿易相手国との貿易摩擦が続いていることが要因です。この貿易摩擦は早々には解決されない見通しで、世界各地、特に中国におけるマクロ経済の成長を著しく減速させています。」

BASFは2019年の成長率の予測において、世界の工業生産と化学品生産の成長率をどちらも2.7%から約1.5%に大幅に引き下げました。「BASFにとって重要な顧客業界である自動車業界に関しては、年内の回復は難しいでしょう。通年では世界的に4.5%下落すると考えています。あらゆる業界のお客様が現在、今後の見通しや発注において大変慎重になっています。需要の伸びに対する当社の見通しも非常に立てにくい状態が続いています」とブルーダーミュラーは述べています。

BASFグループの2019年の見通しを修正

厳しいマクロ経済環境を考慮し、BASFグループの2019年の見通しを7月8日に修正し、売上高は微減、特別項目控除前営業利益は最大30%の大幅減になると予測しています。2019年通年の投下資本利益率(ROCE)は、前年を大幅に下回る見込みです。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。

将来の予測に関する記述について

本リリースにはBASF経営陣による現時点での推測および予測、ならびに現在入手可能な情報に基づく「将来の予測に関する記述」が含まれています。これらはここに記す将来の進展や業績を保証するものではなく、多くの要因に依存し、様々なリスクと不確実性を含んでいるほか、正確とは限らない仮定に基づいています。本リリースに記載された将来の予測に関する記述に関しては、BASFは更新の義務を負いません。

News Release

Last Update 2019/07/31