Trade News | January 21, 2020

流動性が向上した新しいUltrason® Pで、より複雑な部品成形が可能に

(この資料は BASF本社(ドイツ)が 2019年12月9日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。)

  • 機械特性に優れた、低粘度ポリフェニルスルホン
  • 外食産業や航空機業界での用途に最適

BASF(本社 ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、低粘度グレードであるUltrason®(ウルトラゾーン)Pの製品ラインアップを拡充しています。Ultrason® P2010は新しいポリフェニルスルホン(PPSU)で、Ultrason® Pの優れた機械特性を維持しつつ、射出成形における流動性が向上しています。これにより、外食産業や航空機内での使用に適した洗練されたデザインの食器や耐熱容器など、より大きく複雑な形状の部品を製造することが可能になります。さらに、低い射出圧力と温度で充填できるため、原材料を加工する際のエネルギー消費量と部品重量を減らすことができます。Ultrason® P2010ナチュラル(透明色)が、現在グローバルに販売されています。

この新素材は、高い耐薬品性と134℃までの過熱蒸気滅菌への耐性、耐火性ならびに既存のUltrason® P3010がもつ優れた衝撃耐性と安定性をも兼ね備えています。ノッチ付き衝撃強度は他の非晶質構造を持つ耐熱素材と比較して約10倍であり、高温でも耐性を発揮するため、洗浄と消毒を繰り返してもUltrason® P2010にはほとんど影響がありません。さらに、透明高耐熱プラスチックはEUおよび米国において食品の接触に対する適合性が認められています。  

Ultrason® P2010に最適な用途のひとつが、外食産業や航空機用設備です。BASFのPPSUで製造された容器や鍋は調理だけでなく、食品の保存や保温にも使用できます。ホテルやレストランでは滅菌と洗浄剤に対する高い耐性が求められ、航空機内においては耐火性が特に重要です。そのため、火災時に熱や有害物質の放出が少ない難燃性の特殊プラスチックは、食器だけではなく、座席や照明器具、通気孔、頭上の荷物棚などにも理想的です。

Ultrason®は、ポリエーテルスルホン(Ultrason® E)、ポリスルホン(Ultrason® S)、ポリフェニルスルホン(Ultrason® P)を含む、BASFのスルホン系樹脂製品群の登録商標です。この高性能素材は、電子機器、自動車、航空宇宙産業にとどまらず、ろ過用メンブレンや、温水や食品と接する部品にも使用されています。Ultrason®ブランドは、その優れた特性により、熱硬化性樹脂、金属、セラミックの代替として利用することができます。

 

BASFのUltrason® ソリューションの詳細については、
www.ultrason.basf.com(英語)をご覧ください。

 

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2018年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で76.5億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、 www.plastics.basf.com をご覧ください。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。

最終更新January 21, 2020