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Business & Financial News  |  2020/07/31
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BASF、2020年第2四半期の業績を発表、コロナ禍による需要減で特別項目控除前営業利益が減少

この資料は BASF本社(ドイツ)が 2020年7月29日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

2020年第2四半期:

  • 主にロックダウンによる販売量の減少により、売上高は127億ユーロ(前年同期比12%減)
  • 特別項目控除前営業利益は2億2千6百万ユーロ(前年同期比77%減)
  • 保有するWintershall Dea株式の、現金に影響を及ぼさない減損処理により、純利益はマイナス8億7千8百万ユーロ
  •  営業活動によるキャッシュフローは22億ユーロ(前年同期比2億9千6百万ユーロ増)、フリー・キャッシュフローは15億ユーロ(前年同期比5億5千1百万ユーロ増)
  • 2020年の売上高および利益の推移に関する具体的な発表は未定
 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、2020年第2四半期の決算を発表しました。予想されていた通り、今期は前期よりも、新型コロナウイルスの感染拡大による経済的影響を強く受ける結果となりました。程度に差はあるものの、顧客産業が影響を受けました。自動車産業の需要が落ち込み、特にBASFへマイナスの影響を及ぼした一方で、洗剤・洗浄剤産業および食品産業の需要は安定していました。また、BASFの世界各地の全重要拠点において生産を続けることができました。

最高財務責任者(CFO)を務めるDr. ハンス‐ウルリッヒ・エンゲルとともに第2四半期の業績発表を行ったBASF取締役会会長 Dr. マーティン・ブルーダーミュラーは、「コロナ禍は未だ、すべての人にとっての難題です」と述べる一方で、チャンスも見出しています。「この状況は変化を促すきっかけであり、物事を今までとは違う形で行うチャンスでもあります。BASFは、新たな仕事の進め方に素早く適応しました。社員は皆、社内やお客様とのやり取りにおいてオンラインのコミュニケーションを積極的に取り入れています。」 ブルーダーミュラーは、BASFがこのような時期においても、柔軟で意欲的な社員、多様なポートフォリオ、堅固な財務基盤といった数多くの強みを足がかりに成長することができると述べています。

非常に不透明な状態が続き、今後の経済的な推移が読みづらいことから、BASFは現時点で、2020年通期の売上高、利益の推移に関する具体的な発表を行いません。例年8月の需要が弱いことや、アグロソリューション事業の季節性などの要因から、第3四半期は第2四半期と比較して、特別項目控除前営業利益の大幅な改善は見込めないと予測しています。

 

2020年第2四半期のBASFの業績

第2四半期の売上高は前年同期比12%減の127億ユーロでした。これは主に、販売量が11%減少したことによるものです。販売価格は1%低下しました。サーフェステクノロジー事業セグメントでは大幅に、アグロソリューション事業セグメントでは小幅に、それぞれ販売価格が上昇しましたが、主に川上分野の化学品の価格が下落したことによる全体的な価格低下を一部補うに留まりました。サーフェステクノロジー事業セグメントの価格は、触媒事業本部における貴金属の価格上昇に後押しされました。主にSolvayのポリアミド事業の買収に関連したポートフォリオ変更の影響により、1%増の貢献がありました。一方、ブラジルレアルとアルゼンチンペソの切り下げに起因する為替の影響が1%減となりました。

特別項目控除前営業利益は前年同期比77%減の2億2千6百万ユーロでした。ニュートリション&ケア事業セグメントと「その他」に分類される事業では増益となり、アグロソリューション事業セグメントの利益は前年同期とほぼ同水準を維持しましたが、それらを除いたすべての事業セグメントでは減益となりました。これはBASFの顧客産業の大半で需要が顕著に冷え込んだことによるものです。減益の7割が、ケミカル事業セグメントとマテリアル事業セグメントに起因するものでした。

EBIT(営業利益)に含まれる特別項目は、前年同期の4億8千8百万ユーロの損失に対し、1億6千7百万ユーロの損失でした。顔料事業の分離やBASFが新型コロナウイルス感染症対策支援として実施したキャンペーン「Helping Hands」などに関連し、特別費用が発生しました。前年同期の特別費用は主に、エクセレンスプログラムにおける臨時の費用と、米国ガルフコーストにおける天然ガスを中心とした投資の減損によるものでした。その結果、2020年第2四半期のEBITは88%減の5千9百万ユーロとなりました。

純利益は前年同期の約60億ユーロに対し、マイナス8億7千8百万ユーロでした。第2四半期において、保有するWintershall Dea株式の現金に影響を及ぼさない減損損失を計上しました。原油・ガス価格の長期見通しが低下したこと、さらに推定埋蔵量が変更になったことから、8億1千9百万ユーロの減損となりました。前年同期の純利益には、Wintershallが連結対象外になったことによる57億ユーロの帳簿上の利益が含まれていました。

営業活動によるキャッシュフローは、前年同期の19億ユーロから増加し、22億ユーロでした。これは主に、正味運転資本の圧縮により、3億3千6百万ユーロのキャッシュを得たことによるものです。フリー・キャッシュフローは前年同期を5億ユーロ以上上回り、15億ユーロとなりました。

 

2020年第2四半期の各事業セグメントの業績推移

ケミカル事業セグメントの売上高は18億ユーロでした。両事業本部ともに、とりわけ石油化学品事業本部では、前年同期比で大幅な減収となりました。これは主に、両事業本部における価格の大幅な低下によるものです。石油化学品事業本部での価格の低下は主に、市場の製品在庫が増加したことと、原材料価格が低下したことが原因です。中間体事業本部での価格の低下は主に、需要が引き続き冷え込んでいることを反映しています。一方販売量については、石油化学品事業本部が好調だったことから、ケミカル事業セグメントの販売量は増加しました。

特別項目控除前営業利益は前年同期の水準を大幅に下回り、マイナス2百万ユーロでした。この大幅な減益は両事業本部、特に中間体事業本部に影響を及ぼしました。中間体事業本部の減益は、販売量の減少と、ドイツ、ルートヴィッヒスハーフェンのアセチレン新工場が段階的に始動したことによる固定費の増加が要因です。原材料価格の低下を背景とした利益率の上昇がこれを埋め合わせる形となり、中間体事業本部の特別項目控除前営業利益は全体としてプラスとなりました。石油化学品事業本部の特別項目控除前営業利益は、主に中国・南京における定期修繕と利益率の低下により、減少しました。さらに6月には、テキサス州ポートアーサーのスチームクラッカーの臨時修繕が発生しました。

マテリアル事業セグメントの売上高は、前年同期の水準を大幅に下回り、21億ユーロでした。これはコロナウイルス感染拡大の影響により両事業本部、とりわけパフォーマンスマテリアルズ事業本部で大幅に販売量が減少したことが要因です。これは主に、自動車産業からの需要が大幅に減少したことによるものです。消費財業界、建設業界での販売量も減少しました。モノマー事業本部では、特にイソシアネートの販売量が減少しました。モノマー事業本部のイソシアネートおよびポリアミドの価格水準が大幅に低下したことも、減収につながりました。パフォーマンスマテリアルズ事業本部では、価格がやや低下しました。Solvayから取得したポリアミド事業の統合によるポートフォリオ変更の影響が、両事業本部とも売上高にプラスの影響を及ぼした一方、為替のマイナス影響がありました。

特別項目控除前営業利益は両事業本部、特にモノマー事業本部で前年同期を大幅に下回り、マイナス8千万ユーロとなりました。これは主に、需要の冷え込みによってイソシアネートの利益率が低下したことによるものです。パフォーマンスマテリアルズ事業本部の特別項目控除前営業利益も、主に販売量の減少によって、大幅減となりました。

インダストリアル・ソリューション事業セグメントの売上高は、両事業本部で前年同期を大幅に下回り、18億ユーロとなりました。この減収は各事業本部における販売量が大幅に減少したことによります。パフォーマンスケミカルズ事業本部の販売量は、とりわけ燃料・潤滑油ソリューション事業や、油田用化学品事業における需要の冷え込みの影響を受けました。ディスパージョン&ピグメント事業本部では、電子材料事業で半導体向けの販売量が増加しましたが、他の全事業分野における販売量の減少を補うことはできませんでした。両事業本部、とりわけディスパージョン&ピグメント事業本部で価格がやや低下したことも、減収につながりました。価格水準の低下は、主に原材料価格の下落によるものです。

特別項目控除前営業利益は両事業本部とも前年同期を大幅に下回り、1億6千3百万ユーロでした。これは主に、販売量の減少によるものです。両事業本部で固定費がやや減少したことで、これを相殺する効果がありました。

サーフェステクノロジー事業セグメントの売上高は、コーティングス事業本部の大幅な減収により、前年同期比をやや下回り31億ユーロでした。一方、触媒事業本部では大幅な増収となりました。今回の売上高の微減は、両事業本部で販売量が大幅に減少したことによります。これは新型コロナウイルス感染拡大の影響によって自動車産業の需要が冷え込んだことが原因です。触媒事業本部では、とりわけ排ガス触媒、貴金属取引および、精製触媒の販売量が減少し、減収につながりました。コーティングス事業本部では、全事業分野で販売量が減少しました。触媒事業本部における貴金属価格の上昇により、販売価格全体が大幅に上昇したことで、相殺効果がありました。貴金属取引では、価格が上昇したことにより売上高が前年同期を上回り、15億ユーロとなりました(前年同期は11億ユーロ)。コーティングス事業本部では、主に装飾用塗料事業、表面処理剤事業で価格がやや上昇しました。

特別項目控除前営業利益は両事業本部とも前年同期の水準を大幅に下回り、マイナス1億5千1百万ユーロとなりました。これは主に、両事業本部における販売量の減少によるものです。

ニュートリション&ケア事業セグメントの売上高は16億ユーロと、前年同期比で微増となりました。これはニュートリション&ヘルス事業本部で大幅増収となったことによります。一方、ケア・ケミカルズ事業本部の売上高は前年同期と同水準でした。売上高の微増は主に、両事業本部における販売量の増加によるものです。ニュートリション&ヘルス事業本部における大幅な販売量の増加は主に、香料原料、医薬品原料、ヒューマンニュートリション事業の貢献の結果です。ケア・ケミカルズ事業本部では販売量が微増となりました。ホームケアおよび工業用・業務用洗浄剤事業、インダストリアルフォーミュレーターズ事業、油脂を原料とする界面活性剤および高級アルコール事業での販売量の増加が増収をもたらしました。とりわけ南米における為替のマイナス効果が見られ、増収に一部歯止めをかける形となりました。価格水準がやや低下したことも、売上高にマイナスの影響を及ぼしました。

特別項目控除前営業利益はニュートリション&ヘルス事業本部からの大幅な貢献により、前年同期を大幅に上回り、2億5千6百ユーロとなりました。これは主に、販売量の増加と販売価格の上昇により、利益率が上昇した結果です。ケア・ケミカルズ事業本部の特別項目控除前営業利益は、主に前年同期に単発契約の支払いにより固定費が増加したことから、微減となりました。

アグロソリューション事業セグメントの売上高は、前年同期の水準をやや下回り、18億ユーロとなりました。これは主に、南米、アフリカ、中東地域で為替のマイナス効果が見られたことによるものです。欧州以外の全地域で販売量が増加したこと、さらに価格水準が上昇したことが売上高にプラスの影響を及ぼしました。

特別項目控除前営業利益は前年同期とほぼ同水準を維持し、1億2千万ユーロでした。為替の影響や製品構成の変更が、特別項目控除前営業利益にマイナスの影響を及ぼしました。固定費の大幅な減少がこれをほぼ埋め合わせる形となりました。EBITにはバイエルから買収した事業の統合のための特別項目が含まれており、前年同期を下回る水準となっています。

その他に分類される事業の売上高は前年同期を大幅に下回り、5億7百万ユーロとなりました。これは主に、日用品取引、さらには製紙用薬品、水処理剤事業のうち事業譲渡の対象外となった領域の活動における減収を反映したものです。特別項目控除前営業利益は、前年同期の数字を大幅に上回り、マイナス8千万ユーロでした。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で117,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

将来の予測に関する記述について

本リリースにはBASF経営陣による現時点での推測および予測、ならびに現在入手可能な情報に基づく「将来の予測に関する記述」が含まれています。これらはここに記す将来の進展や業績を保証するものではなく、多くの要因に依存し、様々なリスクと不確実性を含んでいるほか、正確とは限らない仮定に基づいています。本リリースに記載された将来の予測に関する記述に関しては、BASFは更新の義務を負いません。

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Last Update 2020/07/31