Trade News  |  2020年10月2日

BASFとSINOPEC、中国南京市でネオペンチルグリコールの生産能力を拡大

この資料はBASFおよびSINOPECが2020年9月22日にドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンおよび中国・南京で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • ネオペンチルグリコール(NPG) 生産能力、2020年8月に拡大
  • 年間生産能力8万 トンに到達
  • マーケットポジションのさらなる強化

BASFとSINOPEC(シノペック/中国石油化工集団公司、本社:中国)両社の出資比率50:50の合弁会社であるBASF-YPC Co., Ltd. (本社:中国、以下、BASF-YPC)は、中国・南京市の フェアブントサイト(統合生産拠点)に、ネオペンチルグリコール(NPG)の生産能力を拡大しました。2015年に設立された同工場の年産能力は4万 トンで、2020年8月に拡張工事の完了により、年産能力は8万 トンに達します。

 

「この新増設は、SINOPECとBASFの長年にわたるパートナーシップの新たな節目となります。これは、現地生産を強化するという当社のコミットメントを一層高め、環境に優しい粉体塗料に対する中国のお客様の高まるニーズに応えるものです」と、BASFグレーター・チャイナのプレジデント兼会長のDr.ステファン・コートラーデは述べています。

 

「SINOPECとBASFは長年にわたり緊密に協力してきました。NPG増産工場の立ち上げは、両社のより良い協力関係を反映しており、高品質の製品で市場の需要を満たすための産業再編と変革の改善に向けた中国政府の方針とも一致しています」とSinopec Yangzi Petrochemical Co., Ltd.(本社:中国)および BASF-YPCの会長であるMr. Hong Jianqiao(ホン・ジャンチャオ)氏は述べています。

 

また、BASF中間体事業本部アジア太平洋地域担当シニア バイスプレジデントであるヴァシリオス・ガラノスは次のように述べています。「BASFは、アジア、ヨーロッパ、北米にNPG製造施設を持ち、数十年にわたり幅広い業界のお客様にNPGを製造および供給している、世界有数のNPGメーカーです。お客様は、アジア太平洋地域での当社の存在感、革新力、そして供給への信頼性において恩恵を得ることができるでしょう。」

 

NPGは、化学的および熱的安定性が高いため、多くの最終用途、特に各種塗料やプラスチック用ポリエステルおよびアルキド樹脂の製造において優れた性能を発揮する独特のポリアルコールです。その性能は、特に様々な塗料やプラスチック用ポリエステルおよびアルキド樹脂の製造で既に実証されています。重要な応用分野は粉体塗料で、これは家電製品の塗料と同様に建設業界においても特に成功を収めています。BASFは、ルートヴィヒスハーフェン(ドイツ)、フリーポート(米国)、南京(中国)、吉林(中国)にNPGの生産拠点があります。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASF-YPCについて

BASF-YPC Co., Ltd. (以下「BASF-YPC」) は、BASFとSINOPECの50:50の合弁会社で、2000年に設立され、総投資額は約55億米ドルです。中国市場向けに年間約300万トンの高品質な化学品やポリマーを生産しています。これらの製品は、農業、建設、エレクトロニクス、製薬、衛生、自動車、化学など、さまざまな業界で急速に拡大する需要に対応しています。すべてのBASF-YPC工場は、製品、副産物およびエネルギーを最も効率的に使用し、コストを節約し、環境への影響を最小限に抑えるために相互連携をとっています。2019年のBASF-YPCの売上高は約196億人民元で、2019年末時点の従業員数は1,942人でした。BASF-YPCの詳しい情報は、www.basf-ypc.com.cnをご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で117,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

■SINOPEC/YPCについて

SINOPECは中国最大のエネルギー・化学製品会社のひとつです。 主な事業として、石油・天然ガスの採掘・生産、パイプライン輸送、販売、石油製品、石油化学製品、石炭化学製品、合成繊維その他の化学製品の販売・保管・輸送、石油、天然ガス、石油製品、石油化学製品および化学製品、テクノロジーや情報の研究開発・応用などを行っています。SINOPECは、世界一流のエネルギーおよび化学企業を構築するというビジョンを実現するために、資源、市場、統合、国際化、差別化、およびグリーン低炭素開発の戦略を実施しています。2019年のSINOPECの売上高は2兆9700億人民元でした。SINOPECの詳細についてはwww.sinopec.comをご覧ください。

YPCは、SINOPECの製油所と石油化学事業を統合した最大の拠点の一つで、2019年の売上高は777億人民元でした。中国江蘇省南京市に拠点を置き、SINOPECに代わりBYCに関する株主管理を実施しています。YPCの詳細については、www.ypc.sinopec.comをご覧ください。

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BASF-YPC Co., Ltd. (BASFとSINOPEC の出資比率50:50 の合弁会社)は、中国南京市のフェアブントサイトで、ネオペンチルグリコール(NPG)の生産能力を年間8万トンに拡大しました。
Last Update 2020年10月2日