Trade News  |  2021年1月27日

BASF、環境負荷の少ない新規殺虫成分の登録申請を世界各地で開始

この資料はBASF本社(ドイツ)が2021年1月12日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • Axalion®の農薬登録をオーストラリアと韓国で申請
  • 新規の作用機構を有し、花粉媒介昆虫や有用昆虫への影響が比較的小さい有効成分
  • Axalion®を含有する最初の製品は、2023年までにアジア太平洋地域で、2026年までにEUで上市見込み

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、新規殺虫剤有効成分Axalion®(アクサリオン、一般名:ジンプロピリダズ)の世界各地における登録を開始し、オーストラリアと韓国での農薬登録に向けて、関連書類を規制当局に提出しました。これは、BASFの世界的な殺虫剤のポートフォリオをさらに拡大し、農業への持続可能なイノベーションを提供する、当社のポジションを強化する重要なマイルストーンとなります。EU、ブラジル、インドにおいては2021年に申請予定です。その他の主要市場でも、今後数年のうちに関連書類の提出が予定されています。

「Axalion®の発見と開発は、農業の生産性、環境保護、社会的ニーズへの対応のバランスをとりながら、生産者を支援する持続可能なソリューションを開発するという我々のコミットメントを再確認するものです」とBASF アグロソリューション事業本部の殺虫剤研究担当バイスプレジデントのハロルド・バスティアンスは述べています。「Axalion®は農作物の害虫の防除に効果がある一方、花粉媒介昆虫や害虫の天敵を含む有用昆虫に対する影響は比較的小さく抑えられます。この新しい有効成分は、全ての研究開発プロセスにおいて持続可能性の基準を組み込むことに成功した1つの事例です。」

Axalion®は、BASFが発見したユニークな化学分類に属する唯一の有効成分です。その新規の作用機構と植物体内での浸透移行性により、コナジラミ類やアブラムシ類を含む様々な吸汁性害虫の防除に特に有効で、生産者は収益に影響する大幅な収量損失を防ぐことができます。Axalion®は害虫の摂食を迅速に停止させ、植物の養分損失を減少させるとともに害虫による病害の媒介を防ぐので、植物は健康的に成長し、高品質な収量が得られます。また、BASFが広範な試験を行った結果、Axalion®を適切に使用した場合、土壌や水産動植物、花粉媒介昆虫や害虫の天敵を含む有用昆虫、ならびに鳥類に対して、環境負荷が少ないことが示されました。

「お客様との緊密な意見交換により、強力なソリューション、環境に優しいアプローチ、抵抗性管理サポートの必要性など、実際の農業の課題に対応するこの新しい殺虫剤の開発が可能になりました」とBASF アグロソリューション事業本部グローバルストラテジックマーケティング、殺虫剤担当バイスプレジデントのニール・ベントレーは述べています。「予測通りに信頼できる効果を発揮するので、Axalion®は世界的に、生産者にとって総合的な病害虫管理の不可欠なツールになるでしょう。作物を保護するとともに、既存の害虫管理のツールが長期的に利用できるようになります。」

Axalion®は、ブドウやバレイショを含む、果樹や野菜の幅広い作物で登録されます。大豆やその他のマメ類、綿花、穀物などの畑作物も追加登録の対象です。花き類の生産者にもこの優れた効果を持つ殺虫剤が提供されます。

Axalion®を使用した最初の製品は、規制当局の承認を待って、早ければ2023年にオーストラリアと韓国で、2024年にインドで上市される予定です。また、2026年にEUでの市場導入を見込んでいます。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFの アグロソリューション事業本部について

世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆様と共にこの状況に対応しています。そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。2019年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は78億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細はwww.agriculture.basf.com/jp または各種ソーシャルメディアをご参照ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で117,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.comをご覧ください。

P-21-104

BASF’s new insecticide Axalion™ will be registered for use in a broad range of crops in the fruits and vegetable markets. Additional row crop uses extend to soybeans and other legumes, cotton and cereals. It will offer farmers a new and environmentally friendly option to control many problematic piercing and sucking insect pests, including whiteflies and aphids, that can cause devastating losses in their yield and subsequently revenue.
BASFは新規殺虫剤有効成分Axalion®(アクサリオン、一般名:ジンプロピリダズ)の世界各地における登録を開始
Last Update 2021年1月27日