Trade News  |  2021年3月11日

BASF、2社とのパートナーシップの締結により、パーソナルケア、 ホームケアおよび工業用の糖脂質バイオサーファクタントの供給を強化

この資料は BASF本社(ドイツ)が 2021年3月10日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • バイオマス由来のバイオサーファクタント事業を展開するACS社と資本参加を含む戦略的提携を締結
  • Holiferm社との戦略的技術協力により、バイオサーファクタント製品の最先端製造プロセスの開発に着手

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、バイオサーファクタント製品(微生物が生産する界面活性剤)市場における世界的なリーディングポジションを拡大するため、二つのパートナーシップを締結しました。ひとつは、BASFを単一の筆頭株主とする株式取得を含むアライド・カーボン・ソリューションズ株式会社 (本社:東京都新宿区、以下ACS社)との戦略的提携です。持続可能性、生分解性の成分や活性物質に対する消費者の高まるニーズに対応するため、糖脂質の一種であるソホロ脂質の独占的技術協力と商業契約、および製品開発において提携します。もう一つは、英国を拠点とする新興企業Holiferm社(本社:イギリス)との戦略的技術協力です。BASFとHoliferm社は、パーソナルケア、ホームケアおよび工業用製品に応用可能な新規糖脂質開発のため、持続可能な非化石資源の発酵由来成分の開発・製造に特化した独占契約を締結しました。

「これらのパートナーシップは、ビジネスにおいて大きな可能性を秘めています」と、BASF ケア・ケミカルズ事業本部 プレジデントのラルフ・シュヴェーンスは述べています。「BASFはすでに界面活性剤において確かな技術革新を行い、生産能力を有していますが、バイオベースの製品を追加して製品ポートフォリオを拡大するために、当社の強みに加えて、技術に根ざしたパートナーとの協業の機会を常に探っています。」

ACS社との連携で、消費者の安全・自然志向の高まりに対応

BASFはACS社と共同で、発酵技術により製造された新しいソホロ脂質を開発し、2020年第2四半期に商品名BioToLifeTMをアジア市場に投入しました。 BioToLifeTMは、有害な微生物の過剰増殖を抑制し、皮膚、頭皮、および口腔ケア製品において常在菌(マイクロバイオーム)のバランスを調整して優れた洗浄効果を発揮するなど、ユニークな特性を持っています。第一弾としてBioToLifeTMを既に発売していますが、更に、BASFと ACS社は、目標とする性能を持つソホロ脂質をベースとした幅広い製品の開発に焦点を当てて、連携を深めていきます。

「バイオテクノロジーは数十年にわたって多くの産業で確立されています。最近では、機能性の高い有効成分を持つパーソナルケア向け成分の開発にも使用されています。今後のBASFとの有益な関係を期待しています」と、ACS社長の山縣洋介氏は述べています。

発酵技術によるあらたな糖脂質をHoliferm社と共同開発

Holiferm社は、持続可能な非化石ベースの発酵由来成分を工業製品や消費者製品向けに開発・供給することで、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)への移行を加速させることを目的とした企業です。最近締結されたBASFとHoliferm社との共同開発契約は、Holiferm社の持つユニークな生産技術とプロセスのノウハウと、BASFの業界における主導的な地位と知識を組み合わせることで、パーソナルケア、ホームケア、および工業用途のためのソホロ脂質以外の新規糖脂質の開発を目指しています。これにより、将来的に革新的なソリューションをお客様に提供できるようになります。

「我々は、BASFの戦略的開発における協調的なアプローチを評価しており、このパートナーシップにより、それぞれの重要なイノベーションの強みを活用することができると信じています。この協力によりさらなる発展があることを期待しています」とHoliferm社のCEO ベン・ドルマン氏は述べています。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFのケア・ケミカルズ事業本部について

BASFのケア・ケミカルズ事業本部は、パーソナルケア、ホームケア、業務用洗浄関連などの業界や技術アプリケーションに幅広い原料を提供しています。BASFは、化粧品業界、洗剤およびクリーナー業界におけるリーディングサプライヤーであり、お客様に革新的かつ持続可能な製品、ソリューションおよびコンセプトを提供しています。高品質な製品ポートフォリオには、界面活性剤、乳化剤、ポリマー、油性剤、キレート剤、化粧品有効成分および紫外線吸収剤などがあります。ケア・ケミカルズ事業部は世界各国に生産・開発拠点を有し、特に新興成長市場にて事業を拡大しています。

詳細については http://www.care-chemicals.basf.com/ をご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

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Last Update 2021年3月11日