Trade News  |  2021年9月14日

BASF、プラスチックのメカニカルリサイクル向けの新しい添加剤パッケージ、IrgaCycle™を上市

この資料は BASFが 2021年9月14日にドイツで発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
 

  •  IrgaCycle™は、さまざまな産業でメカニカルリサイクルされるプラスチックの物性を向上
  • リサイクル業者、コンパウンドメーカー、コンバーターのための新しいプラスチック添加剤の組み合わせ
  • 消費者市場で使用済および産業プロセスから廃棄物として発生するポリオレフィンの品質向上を目指し、硬質、軟質、成形用途でのリサイクルを目的としてカスタマイズ
  • 顧客のサステナビリティ目標の達成のため、プラスチック添加剤ポートフォリオの
    ブランド、VALERAS™へ新たに追加

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、プラスチックのリサイクルにおける喫緊の課題やニーズに対応する新しい添加剤パッケージ、IrgaCycleTM(イルガサイクルTM)を上市しました。
プラスチック業界では、消費者の関心の高まりや、プラスチック廃棄物削減への規制強化に直面しながら、サステナビリティ目標の達成のために、すべての主要なアプリケーションにリサイクルポリマー材料の含有量を高める方法を模索しています。
このため、リサイクルプロセスにおける熱および機械的ストレスの影響の軽減が大きな課題となっています。
再生プラスチックには、樹脂の劣化を促進し、材料の物性を変化させる不純物や汚れが含まれていることがあります。その結果、リサイクル業者やプラスチックコンバーターは、リサイクルされたポリマー材料を処理する際、品質や性能の問題に直面しています。
これらの再生プラスチックの物性を改善すべく配合された添加剤パッケージは、この課題に対する解決策となります。
BASFパフォーマンス・ケミカルズ事業本部のプレジデントであるトーマス・クロスターは述べています。「メカニカルリサイクルによるプラスチックの生産量は、技術の向上や規制緩和により、2030年※1までにほぼ3倍になると予測しています。これは、年率約10%の成長に相当します。IrgaCycleTMにより、当社の既存ポートフォリオは段階的に拡大し、プラスチックのサーキュラー・エコノミー(循環型経済)の目標をサポートするために、リサイクルのための明確な解決策を提供していきます。」
新しいIrgaCycleTMシリーズには、包装材、自動車やモビリティ、建築や建設などの最終用途において、リサイクル含有率を高めるのに寄与する添加剤パッケージが含まれています。
これらのパッケージは、限られた加工性、不十分な長期熱安定性や屋外耐候性の不足など、再生樹脂に関連する特定の品質問題に対処するものです。上市にあたり、製品ラインアップにはさまざまな種類の添加剤が配合されていますが、今後も順次追加していく予定です。
IrgaCycleTM PS 030 Gは、主に再生HDPE(高密度ポリエチレン)、ポリオレフィン、混合ポリマーの硬質用途における長期的な耐熱安定性を高めます。
IrgaCycleTM PS 031 Gは、フィルムや関連する軟包装用途に使用される再生LDPE(低密度ポリエチレン)およびLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の加工性と長期な熱安定性を高めます。
IrgaCycleTM PS 032 Gは、不純物を含む再生PP(ポリプロピレン)とポリオレフィンブレンドの加工安定性と長期的な熱保護を提供します。
IrgaCycleTM UV 033 DDは、屋外用途に再利用される再生HDPEおよびPPブレンドに、耐候性を加え、熱や加工安定性を強化しています。
IrgaCycleTM XT 034 DDは、加工安定性、長期的な熱安定性を付与するとともに、再生前のプラスチックに残留する不純物を中和するのに役立ち、これにより、ポリオレフィンリサイクル材料の物理的物性が向上します。
これらの添加剤パッケージの利点は、すぐに使える製品形態にあり、リサイクルの段階で簡単に適用できます。顆粒状で非発塵性の製品形態は、再生材料の加工や配合の際に安全かつ容易に投与することができます。
BASF プラスチック&添加剤部門のグローバル・リード・イノベーションのフォルカー・バッハは次のように述べています。「私たちは、プラスチック業界での豊富な経験を生かして、酸化防止剤や光安定剤の高品質なシステムとアプリケーションに関する専門知識を組み合わせて、これらのソリューションを策定しました。私たちのグローバルな体制により、ブランドオーナーやコンバーターを問わず、またすべての地域において、リサイクル産業のバリューチェーン全体に関わることができます。」
IrgaCycleTMシリーズは、VALERASTM (バレラスTM)のポートフォリオの一部として提供されています。VALERASTMのソリューションは、IrgaCycleTMによってプラスチックを循環させることを実現するだけでなく、耐久性の向上、廃棄物の削減、省エネルギー、排出量の削減、および生物多様性の促進によって、プラスチック用途に大きな持続可能性の価値をもたらします。
※1 引用元: Mc Kinsey, No time to waste: What plastics recycling could offer, September 2018 //
Conversio, “Global Plastics Flow 2018”, Feb 2020.
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

■BASFのプラスチック添加剤について
BASFはプラスチック添加剤を製造するリーディングサプライヤーであり、この分野におけるイノベーションパートナーでもあります。BASFの包括的かつ革新的な製品ポートフォリオには、各種ポリマーおよび成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途において加工安定性、耐熱性、耐光性を向上する安定剤などがあります。 プラスチック添加剤に関する詳細にいては、www.plasticadditives.basf.com(英語)をご覧ください。

BASFプラスチック添加剤は、BASFのパフォーマンス・ケミカル事業部の一部門です。同事業部のポートフォリオには、燃料・潤滑剤ソリューション、カオリン鉱物、油田および鉱業ソリューションも含まれます。化学品、プラスチック、消費財、エネルギー資源、自動車・輸送などの様々な業界のお客様へ、当社の革新的なソリューションを提供しています。詳細は、http://www.performancechemicals.basf.com(英語)をご覧ください。 

■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

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The new IrgaCycle™ solutions address specific quality issues associated with recycled resins to improve processability, long-term thermal stability and outdoor weathering protection.
新しいIrgaCycle™ 添加剤パッケージは、加工性、長期熱安定性や屋外耐候性を向上させるべく、再生樹脂に関わる特定の品質問題に対処します。
New IrgaCycle™ additive solutions are tailored to improve the properties of mechanically recycled plastics for different target industries
新しいIrgaCycle™ 添加剤パッケージは、さまざまな産業でメカニカルリサイクルされるプラスチックの物性向上に寄与し、調整することが可能です。
Last Update 2021年9月14日