Business & Financial News  |  2021年10月29日

BASF、2021年第3四半期も引き続き好調

この資料は BASF本社(ドイツ)が 2021年10月27日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • 売上高は42%と大幅増の197億ユーロ 
  • 特別項目控除前営業利益は大幅増の19億ユーロ
  • 2021年売上高の見通しを760億ユーロ~780億ユーロに、特別項目控除前営業利益を75億ユーロ~80億ユーロにそれぞれ上方修正

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)はこのほど、2021年第3四半期の業績を発表しました。今四半期も、BASFグループの事業は好調を維持し、BASF製品に対する需要は、夏の間も堅調でした。BASF取締役会会長 Dr.マーティン・ブルーダーミュラーは、最高財務責任者(CFO)のDr.ハンス‐ウルリッヒ・エンゲルと出席した第3四半期決算発表のプレゼンテーションで、「堅調な需要のおかげで、増益を維持することができました。前年同期比で、販売価格は36%上昇、販売量は6%増となりました」と述べています。

売上高は前年同期比59億ユーロ増の197億ユーロとなりました。これは主に、すべての事業セグメント、とりわけケミカル事業セグメント、サーフェステクノロジー事業セグメント、およびマテリアル事業セグメントの販売価格が上昇したことによるものです。ほぼすべての事業セグメントで販売量が大幅に増加したことも、増収の一因です。

特別項目控除前営業利益は19億ユーロで、前年同期を13億ユーロ上回りました。
これは主に、ケミカル事業セグメントの特別項目控除前営業利益が大幅に増加したことによるものです。マテリアル事業セグメント、インダストリアル・ソリューション事業セグメント、「その他」に分類される事業の大幅な増益も、利益増に貢献しました。一方、アグロソリューション事業セグメント、サーフェステクノロジー事業セグメント、ニュートリション&ケア事業セグメントの利益貢献度は大幅に低下しました。「ケミカル事業セグメント、マテリアル事業セグメントの強力な利益貢献のおかげで、2021年第3四半期の利益構成は前四半期とほぼ同じでした。当社の川下事業は現在も原材料費やエネルギー費、運賃の高騰に直面しています。ほとんどの川下事業で見られた販売価格の上昇は、こうしたコストの上昇を一部相殺するにとどまりました」とブルーダーミュラーは述べています。

2021年第3四半期のEBIT(営業利益)に含まれる特別項目は、マイナス43百万ユーロでした。費用は主に構造改革、事業売却、事業統合に起因するものです。その他の収入がこれを埋め合わせる形となりました。前年の特別項目は、主に全事業セグメントにおける減損や構造改革によるもので、マイナス32億ユーロでした。

営業利益は18億ユーロで、前年同期のマイナス26億ユーロを大幅に上回りました。この数字には、持分法適用会社の利益が含まれており、その額は2億ユーロ(前年同期比1億44百万ユーロ増) で、主に中国、南京のBASF-YPCの増益によるものです。

減価償却費および特別項目控除前営業利益(特別項目控除前EBITDA)は、前年同期比12億ユーロ増の28億ユーロ、EBITDAは17億ユーロ増の27億ユーロとなりました。

純利益は前年同期比34億ユーロ増の13億ユーロでした。2021年第3四半期の1株あたり利益は1.36ユーロでした(前年同期はマイナス2.31ユーロ)。特別項目、および無形固定資産償却分調整後の1株あたり利益は1.56ユーロでした(前年同期は0.60ユーロ)。

営業活動によるキャッシュフローは、前年同期比2億4百万ユーロ減の19億ユーロでした。
フリー・キャッシュフローは、主に営業活動によるキャッシュフローの減少により、前年同期比
2億87百万ユーロ減の11億ユーロでした。

BASFグループの2021年の見通し

2021年第3四半期の世界経済は、前年における経済活動の急激な落ち込みからの回復が続きましたが、製造業の多くのバリューチェーンにおいて供給上の制約が生じたため、前四半期に比べてその勢いは鈍化しました。さらに、アジアの新型コロナウイルス感染拡大に伴う生産や流通の混乱により、世界的に前駆体の不足が深刻化しました。特に自動車業界では世界的なチップ不足の影響を受け、生産量が大幅に減少しました。また、中国の一部地域で停電が発生し、とりわけエネルギー集約型産業の生産にマイナスの影響を及ぼしました。消耗品や耐久消費財の世界的な需要は、エネルギー価格の上昇が企業やエンドユーザーの負担になっているにもかかわらず、安定的に推移しました。

BASFは2021年第4四半期においても、供給上の制約が世界経済の回復にマイナスの影響を与えると想定しています。したがって、2021年の世界経済環境に関する当社予測を以下の通り、若干修正しました(工業生産および化学品生産の数値は小数点第2位以下を四捨五入、カッコ内は前回予想)。

  • GDP成長率: +5.3% (+5.5%)
  • 世界工業生産の成長率: +6.0% (+6.5%)
  • 化学品生産の成長率: +6.0% (+6.5%)
  • ユーロ/ドルの平均為替レート:1ユーロ=1.20ドル(変更なし)
  • 年平均ブレント原油価格:1バレル=70ドル(1バレル=65ドル)

BASFグループの持続的な好業績と、特にケミカル事業セグメント、マテリアル事業
セグメントで堅調な需要が継続すると見込まれることから、以下の通り、2021年事業年度の見通しを市場の期待に沿って引き上げました(カッコ内はBASF 2021年上半期財務報告書の予測)。

  • 売上高:760億~780億ユーロ(740億~770億ユーロ)
  • 特別項目控除前営業利益:75億~80億ユーロ(70億~75億ユーロ)
  • 投下資本利益率(ROCE):13.2%~14.1%(12.1%~12.9%)
  • アクセラレーター製品*の売上高:215億~225億ユーロ(210億~220億ユーロ)

*バリューチェーンにおいてサステナビリティに大きく貢献すると判断された製品群

  • 二酸化炭素排出量:2,050 万トン~2,150 万トンで推移する(変更なし)

詳細につきましては、BASF 2021年上半期財務報告(basf.com/halfyearfinancialreport)をご参照ください。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

将来の予測に関する記述について

本リリースにはBASF経営陣による現時点での推測および予測、ならびに現在入手可能な情報に基づく「将来の予測に関する記述」が含まれています。これらはここに記す将来の進展や業績を保証するものではなく、多くの要因に依存し、様々なリスクと不確実性を含んでいるほか、正確とは限らない仮定に基づいています。本リリースに記載された将来の予測に関する記述に関しては、BASFは更新の義務を負いません。

 

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Last Update 2021年10月29日