Trade News  |  2022年7月27日

BASFのIrgaCycleTM、マレーシアでパイナップルの日焼け対策保護剤 に使用される再生プラスチックを安定化

この資料は、BASFが 2022年7月19日に中国で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • IrgaCycle™は、ポストコンシューマーおよびポストインダストリアルのポリオレフィン材料の品質を向上させ、さまざまな用途での再利用を可能に

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)と、マレーシアでポストインダストリアルおよびポストコンシューマーのリサイクル材を扱う、大手リサイクル会社3T Industries社(3Tインダストリーズ、本社:マレーシア、以下「3T Industries」)は、マレーシアのパイナップル農園の収量増加と省資源化に貢献しています。3T Industriesは、BASFのIrgaCycleTM(イルガサイクル) UV033 DDを採用することにより、パイナップル用の保護材として使用される100%リサイクル高密度ポリエチレン(HDPE)シートを強化することが出来ました。

パイナップルの栽培には温暖で高湿な気候が必要ですが、パイナップルは日射量や高温(32℃超)の影響を受けやすいため、市場に出荷できる収量が大幅に減少し、生産者に不利益をもたらす可能性があります。パイナップルの表皮が淡い灰色や茶色に変色する症状は、元来の黄白色の表皮の下の組織が日射量に伴う日焼けによって傷つくことで生じます。このように傷ついた組織は病害虫に侵されやすくなります。IrgaCycleを採用したHDPE保護材は光合成を妨げることなく、直射日光から果実を保護します。

BASFアジア太平洋地域 パフォーマンス・ケミカルズ事業本部のシニア・バイスプレジデントであるハーマン・アルトフは次のように述べています。「農業分野向けのプラスチック添加剤は、多様な作物保護ソリューションに対するお客様の要望に応えるために、高度にカスタマイズされています。私たちは、リサイクル材を新たな用途に展開する際の品質向上に関する様々な問題を解決するために、お客様に徹底したサポートを提供しています。」

これまで、3T Industriesは生産者が指定した性能要件を満たすため、さらにHDPE保護材の耐用年数である4シーズンを達成するために、酸化防止剤と光安定剤を組み合わせて使用していました。

IrgaCycleTMは、リサイクル業者が添加剤のプレミックスすることなく、すぐに利用できるワンパックソリューションを提供します。また、従来の酸化防止剤システムと比較すると、低濃度でも性能を発揮するため、必要な添加剤の全体量を減らすことができます。その結果として、簡単で正確な計量や、製品の品質向上を実現するとともに、長期間使用できるように改良されたリサイクル材を手に入れることができます。

3T IndustriesのマネージングディレクターであるPH Tan(PH・タン)氏は、次のように述べています。「私たちは、リサイクル技術とポストコンシューマー樹脂に関する当社の専門知識によって、消費者と地域に対して優れたソリューションを提供しています。IrgaCycleTMによって、リサイクル原料を使用して、リサイクル材を多く含む新しい製品を設計できるため、より持続可能な農業用プラスチックを実現することができました。」

BASFは3T Industriesに対し、適切な添加剤ソリューションだけでなく、加工中や屋外暴露の際に再生ポリマーを安定させるための技術的なアドバイスも提供しました。リサイクル材の効果的かつ持続可能な利用を実現するためには、加工条件や改質剤の最適化が非常に重要です。

2021年に上市したIrgaCycleTMは、一連のプラスチック添加剤フォーミュレーションであり、再生プラスチックとバージン材料を組み合わせて、高価値のプラスチック製造に再利用できるようにします。この添加剤ソリューションは、加工性の制限、長期熱安定性の欠如、屋外耐候性の不足など、再生樹脂特有の品質問題に対応します。

IrgaCycleTMシリーズは、VALERASTM(バレラス)のポートフォリオの一部として提供されています。IrgaCycleTMがプラスチック循環を実現するほかにも、VALERASTMは耐久性の向上、省エネルギー、廃棄物や排出量の削減など、プラスチック産業に対しサステナビリティの点から大きな価値をもたらします。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

BASFのプラスチック添加剤について

BASFはプラスチック添加剤を製造するリーディングサプライヤーであり、この分野におけるイノベーションパートナーでもあります。BASFの包括的かつ革新的な製品ポートフォリオには、各種ポリマーおよび成形品、フィルム、繊維、シート、押出成形品などの用途において加工安定性、耐熱性、耐光性を向上する安定剤などがあります。プラスチック添加剤に関する詳細にいては、www.plasticadditives.basf.com(英語)をご覧ください。

BASFプラスチック添加剤は、BASFのパフォーマンス・ケミカルズ事業部の一部門です。同事業部のポートフォリオには、燃料・潤滑剤ソリューション、カオリン鉱物、油田および鉱業ソリューションも含まれます。化学品、プラスチック、消費財、エネルギー資源、自動車・輸送などの様々な業界のお客様へ、当社の革新的なソリューションを提供しています。詳細は、www.performancechemicals.basf.com(英語)をご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021年のBASFの売上高は786億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

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BASF’s IrgaCycleTM helps pineapple plantations in Malaysia by stabilizing recycled plastics used in protecting pineapples from sunburn.
BASFのIrgaCycle(TM)マレーシアでパイナップルの日焼け対策保護剤に使用される再生プラスチックを安定化
Last Update 2022年7月27日