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2016年10月3日

BASFジャパン、農業用殺虫剤Inscalis®の国内における開発を開始

  • 殺虫剤Inscalis®の日本国内における開発を開始
  • アブラムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類など吸汁性害虫に高い効果と長い残効性を発揮
  • 野菜、果樹、畑作物の害虫防除に有効

BASFジャパン株式会社(本社: 東京都港区、以下「BASF」)は、農業用殺虫剤Inscalis®(「インスカリス®」、BASF登録商標、ISO名:afidopyropen)の日本における開発を開始します。Inscalis®は新しい作用機構を有するピロペン系に属する新規有効成分で、アブラムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類などの害虫防除に高い効果を発揮し、既存殺虫剤に対して薬剤抵抗性を獲得したこれらの害虫の防除にも有効です。Inscalis®は野菜、果樹、畑作物など幅広い作物に使用されます。

Inscalis®は、糸状菌の醗酵産物をもとに、学校法人北里研究所(本部:東京都港区、以下「北里研究所」)北里生命科学研究所の大村-砂塚(創薬)グループとMeiji Seikaファルマ株式会社(本社:東京都中央区、以下「Meiji」)が共同で見出しました。

BASFは2010年5月に締結されたMeijiとのライセンス契約に基づき、同剤の開発を全世界で進めており、2016年3月に米国およびカナダにおいて農薬登録申請を行いました。同契約では日本を含むアジアの一部の国で両社が開発・商業化権を有しておりますが、BASFは国内における独占開発・商業化権取得についてMeijiと合意し、この度、国内における同剤の開発を開始しました。

BASFジャパンの化学品・農薬統括本部 農薬事業部 マーケティング部ディビジョンヘッド 奥村博は次のように述べています。「Inscalis®はBASFが国内で特に注力している野菜、果樹、畑作物において、効果的な害虫防除のソリューションとなります。Inscalis®によって、BASFは薬剤抵抗性発達の懸念が高く、病気も媒介するアブラムシ類などの害虫を防除する新しい製品の提供が可能になります。この優れた技術をお届けすることで生産者に貢献できるよう、一日も早い登録・上市を目指します。」

BASFの農薬事業本部について

BASF の農薬事業本部は、農業、芝生管理、花き、害虫駆除(PCO)、および公衆衛生において、革新的なソリューションを提供しており、2015 年に58億ユーロを超える売上を計上しました。幅広い製品ポートフォリオを支える数々の有効成分、種子処理、生物的防除、製剤開発、および技術サービスが、高品質な食品の効率的な生産を最適化し、作物の収穫後ロスを削減し、建物の損傷を防ぎ、病原菌の感染を抑えます。BASF の農薬事業本部は、新たな技術やノウハウの提供を通じて、より良い暮らしを実現する農業生産者や害虫防除業者の取り組みをサポートしています。詳細情報に関しては、www.agro.basf.com、またはソーシャルメディアをご参照ください。

日本のBASFについて

BASFは日本では1888年に事業を開始しました。事業活動は、化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品の4分野です。主要生産拠点として、神奈川県茅ヶ崎市 (コンクリート混和剤、建設資材)、茨城県古河市(パーソナルケア製品原料)、横浜市戸塚区(コーティングス)、三重県四日市市(熱可塑性ポリウレタン、ポリマーディスパージョン)を構え、また全国に建設化学品の製造センターを有しています。研究開発においては、日本から革新的な製品をグローバル市場に発信することを目指しています。近年、バッテリー材料産業での事業拡大に向けて「尼崎研究開発センターバッテリー材料研究所」や日本のパートナーとの合弁会社を設けたほか、自動車の軽量化をさらに推進するため「アジア・コンポジット・センター」を横浜に開設しました。2015年のBASFの日本での売上高は約15億ユーロ(2,001億円)、従業員数は1,209人です。

Last Update 2016年10月3日