2016年11月2日

多摩美術大学とBASF、産学連携で「樹脂」の可能性を追求

  • プロダクトデザイナーを目指す学生が、BASFの樹脂を利用して、「マスターピース・イン・プラスチック」をテーマにプロダクトを提案
  • 調味料ツールや和菓子用のお皿、チェスセットなどのプロダクトを発表
  • 11月2日~10日ルーメンセンターイタリア ショールーム(代官山)にて作品を一般公開

多摩美術大学(東京都八王子市、学長: 建畠晢)とBASFジャパン株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役社長:ヨルグ-クリスチャン シュテック)は、産学連携プロジェクトの一環として「マスターピース・イン・プラスチック」をテーマに、BASFの樹脂を活用したプロダクトデザインを発表します。

多摩美術大学とBASFは2013年以来、同大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の学生にBASFの素材を利用した共同授業を実施し、産学連携プロジェクトを推進しています。多摩美術大学は、素材の特性を活かしたデザインの可能性を追求し、BASF社員へ英語でプレゼンテーションするなど、世界で通用するデザイナーの育成を目指しています。BASFは、designfabrik® Tokyoを通じて、BASFの素材に関するノウハウを提供できる環境を作り、新しい用途開発の支援をする場を提供するとともに、プロダクトデザイナーに選ばれる素材会社としての機会を創出しています。

本年は、「マスターピース・イン・プラスチック」というテーマのもと、メカニズムや電力を使用しない単機能のプロダクトを美しいフォルムにリデザインすることを主眼に、同学科の田中秀樹教授ゼミの2年生11名がBASFの多岐にわたる「樹脂」や「集光性染料」について学び、調味料ツール、和菓子用のお皿、チェスセットなど素材らしさを生かしたストーリー性のある製品を提案します。

BASFジャパンが素材モチーフとして提案したのは、集光性蛍光染料の「Lumogen® F」(ルモゲンF)、高品質のポリアミド樹脂「Ultramid®」(ウルトラミッド)、 ポリブチレン テレフタレート「Ultradur®」(ウルトラデュアー)、ポリスルホン系樹脂「Ultrason®」(ウルトラゾーン)、熱可塑性ポリウレタンエラストマー (TPU)「Elastollan®」(エラストラン)、発泡TPU(e-TPU)「Infinergy®」(インフィナジー)など異なるユニークな性質・質感を持つ樹脂です。これらの高性能樹脂は性能特性を満たすだけでなく、質感デザインにおいても、製品に付加価値を与えることができる樹脂です。

多摩美術大学の田中秀樹教授は次のように述べています。「本年も、BASF社との産学共同プロジェクトを通じて、代替え素材としてではなく、樹脂そのものの質感を活かすことに主眼をおいて、プラスチックのフォルム、色、質感をデザインで提案いたしました。プラスチックの魅力はまだまだ未知数で、使い方次第でプロダクトデザインの可能性をもっと広げることができると実感しました。」

BASFジャパンの「designfabrik® Tokyo」(デザインファブリーク東京)の田中井俊史は、「昨年に引き続き、designfabrik® Tokyoを通じて未来のプロダクトデザイナーの想像力から樹脂らしい用途アイデアが生まれ、また教育機関とのネットワークにより、製品ブランディングを強化することができてうれしく思います。今年は、キッチン用品など日常なにげなく使っているものにも、プロダクトデザインと素材力で新たな価値をより追求できたと思います」と述べています。

本作品の一部を11月2日~10日の期間、ルーメンセンターイタリア(東京都目黒区)にてお披露目します。

多摩美術大学について

1935年多摩帝国美術学校を現在の東京都世田谷区上野毛に創設、1971年美術学部の八王子校舎移転開始。創立80周年を迎えます。国際社会に対応する幅広い教養を身につけた人格の形成を図り、現代社会に貢献する優れた芸術家、デザイナー並びに教育研究者等の育成を目的として、教育研究の内容の充実と高度化を図っています。プロダクトデザイン専攻では、自動車、バイク、家電製品、オーディオ、携帯電話、家具、靴、バッグ、ベビー用品、楽器、ゲーム、スポーツ用品、化粧品、パッケージなど、人々の生活を支えているあらゆるモノに関わるデザインを指します。これらのプロダクトをデザインするに際して、機能や形に加えて、生産/製造のための専門的な知識など、多くの観点を学ぶ必要があります。4年間を通して、多様な課題に取り組みながら、学生個々のめざす進路に応じた表現力や思考力、人間力を鍛えていきます。世界に通用する自立したデザイナーの育成をめざします。

designfabrik® Tokyoについて

designfabrik® Tokyoは工業デザイナーやエンジニアが高機能プラスチックやポリウレタンをはじめとする BASF の素材に関するノウハウを利用できる環境を提供し、新しい用途開発の支援をする場として、2014年10月にBASFジャパンの横浜イノベーションセンター内に設立されました。デザイナーが製品を生み出す際の素材選びをサポートし、デザインプロセスにおける素材のCMF(Color, Material, Finishing:色、素材、仕上がり)ソリューションを顧客と共に創出します。2015年7月には、工業デザイナーでKEN OKUYAMA DESIGN 代表の奥山清行氏と共同でBASFのポリアミド樹脂を使用した独創的なワインクーラーを制作しました。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約112,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2015年、BASFは700億ユーロを超える売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、 newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

Last Update 2016年11月2日