2020年12月2日

BASF、自律型ワイヤレス充電をコンセプトとする、充電ソリューションを実現

  • MobiPOWER – ZMP、ビー・アンド・プラス、BASFが共同でコンセプトを創出
  • BASFのクリエーションセンターが、信頼性と耐久性の高い、安全な充電ソリューションの設計をサポート

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、株式会社ZMP(本社:東京都文京区)、株式会社ビー・アンド・プラス(本社:埼玉県比企郡)と共に、充電インフラストラクチャ―ソリューションに対する需要の高まりに応えるため、自律型ワイヤレス充電を可能にするコンセプトロボット、「MobiPOWER(モビパワー)」を開発しました。

株式会社ZMPの代表取締役社長の谷口 恒氏は、次のように述べています。「2025年までには、750億以上の、電話や電気自動車などのコネクテッドデバイスを充電する必要性が生じます。利便性の高い充電ソリューションであるMobiPOWERを通じて、私たちはこの需要にこたえることができます。MobiPOWERは、5G、IoT、AI機能を組み合わせた高度なコンポーネントやセンサーを格納できる堅牢性を持っています。また、屋外でも使用できる耐久性を備えています。BASFのソリューションは、私の創造力や当社のロボットの可能性を広げてくれました。」

MobiPOWERのワイヤレス充電コンセプトでは、自律型の充電ソリューションにおける技術的課題に加え、より高い信頼性と最高の安全基準を満たす充電を可能にするため、BASFのクリエーションセンターによる高度な材料と設計サポートが必要でした。

 

共同開発の機会を模索することで、新たな用途を推進

BASFの幅広い高度な素材ソリューションが、MobiPOWERの開発に貢献しました。Ultradur® PBT(ウルトラデュアー PBT)とUltramid® PA(ウルトラミッド PA)が、クラス最高の材料としてMobiPOWERのレーダーハウジング、ライダー、保護フィルム、その他電気装置に使用することができます。

  • Ultradur®は機械強度や耐薬品性が高く、優れた耐候性、EMIシールディング性、断熱性を持ち合わせており、ワイヤレス充電器に使用することでより確実で、最高な安全基準を満たすことができます。
  • Ultradur®をレーダーハウジングに使用することで、寸法安定性や耐熱性を実現し、反りを抑えます。また、優れた機械特性を持ち、レーザー溶接も可能です。
    ライダーに関しては、BASFの素材ソリューションが優れた機械特性、流動性、高剛性、耐衝撃性を実現します。
  •  Ultramid®とUltradur®は、ボディハウジングに使用することで、高い表面品質、優れた耐擦傷性、耐薬品性、着色性を実現します。例えば、BASFのUltramid® Advanced N(ウルトラミッド アドバンストN)は、MobiPOWERのLED照明に使用され、表面の仕上がりと経年劣化に対して高い品質安定性を実現します。この革新的な素材ソリューションは部品成形が可能で加工や着色が容易なため、設計の自由度も上がります。

熱可塑性ポリウレタンのElastollan®(エラストラン)を使用した塗料保護フィルムは、
優れた耐加水分解性、耐摩耗性による高い耐候性、耐擦傷性を実現します。Elastollan®の特性をさらに最適化することで、耐久性、絶縁性、耐薬品性を高めることが可能です。

事業、環境、社会のための価値創出のパートナーシップ

BASFアジア太平洋地域パフォーマンスマテリアルズ事業本部シニア・バイスプレジデントのアンディ・ポスルスウェイトは、「こうした共創により、要件の厳しい用途の新たな課題を克服するためにお客様をサポートする、BASFの素材ソリューションの可能性と能力を示すことができました。また、我々の素材ソリューションによって、エネルギー効率や耐久性を改善することで、最終製品の寿命を改善し、持続可能性を高める能力を実証することができました」と述べています。

金属ではなく高機能プラスチックでつくられる充電器は軽量のため、エネルギー消費を抑えることができます。そのためエネルギー効率が高い状態で充電器の運用が可能です。

MobiPOWERの詳細についてはこちらをご覧ください:https://futureofcharging-basf.com/home/

 

 

■BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について

BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2019年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で60.6億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、www.plastics.basf.comをご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で117,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019年のBASFの売上高は590億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、http://www.basf.comをご覧ください。

Last Update 2020年12月2日