CHINAPLAS 2019: BASF、よりアクティブなライフスタイルを実現するためのコンセプト車いす「Ren Chair(レン・チェアー)」を発表
- BASFの軽量で耐久性に優れた素材が、移動性、快適性、スタイリッシュなデザインを実現し、車いすの耐久年数を延ばすことを可能に
- BASF、車いすメーカーおよび工業デザイナーが、車いすユーザーと共同開発した コンセプト車いす
- コンセプトスマートフォンアプリによる自動シグナリングが安全性を向上
- BASFのブース番号:11.2 A41(2019年5月21日-24日、中国・広州、China Import & Export Fair Complex)
中国・広州で開催されるCHINAPLAS 2019において、BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、Wheel-Line社およびREHTO Design社と共同で開発したコンセプト車いす「Ren Chair(レン・チェアー)」のプロトタイプを初めて展示します。車いすユーザーと一緒に開発したRen Chairは、大胆なデザインとスタイルにBASFの高性能素材を組み合わせ、より安全でバリアフリーな体験を求める車いすユーザーのニーズに応えています。
高度なデザインシステムと組み合わせた素材の革新性が、車いすユーザーと介護者が、より多くの自由と多用途性を享受するための新しい可能性を生み出しています。
Wheel-Line社のCEO Dong Ok Kum氏は、「中国では、軽量で耐久性があり、魅力的なデザインの車いすの需要が高まっています」と述べています。「BASFは、デザインや機能面で妥協することなく、車いすの軽量化を実現するためのソリューションを我々に提供しています。」
軽量で高性能なプラスチック
Ren Chairに使用されているBASFの軽量素材は、ユーザーと介護者の両者に便利さと快適さを提供しています。軽量化によって、機動性の向上および介護者のけがのリスク軽減に貢献します。BASFの軟質フォーム・ポリウレタン・システムElastoflex® W(エラストフレックス® W)製のデュアルデンシティシートは、素材の高い弾性および圧縮性により、ユーザーにより優れた快適性を提供します。また、シートカバーに使用されている、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)Ellastollan®(エラストラン®)で作られた人工皮革は、優れた触り心地を提供し、容易なクリーニングを可能にします。
安全性を高める新しいデジタルツールと耐久性の高い素材
新しいスマートフォンアプリは、Ren Chairのセンサーとコネクターに接続されており、車いすの動きを検知して後部の表示灯を制御し、ユーザーをバリアフリーのエリアに誘導します。Ultramid®(ウルトラミッド®)ポリアミド(PA)およびUltradur®(ウルトラデュアー®)ポリブチレンテレフタレート(PBT)で作られたセンサーとコネクターは、破損や割れなどの損傷に強く、道路における安全性が向上します。
BASFのRen Chairに採用されている高性能素材は、高強度、耐摩耗性、耐薬品性などの優れた機械的特性を備えています。例えば、エラストラン® TPUフィラメントで作られたシートバックは、その強度と耐久性により、姿勢をサポートする、快適で長持ちするシートを提供します。
用途の広い素材により、複雑な形状でもデザインの自由度が向上
BASFの素材革新は、成形や3Dプリント技術を利用して複雑な形状を実現することにより、デザインの自由度を高めます。さらに、従来の素材と比較して、TPU、熱可塑性ポリウレタン発泡粒子(E-TPU)、ポリウレタン(PU)およびエンジニアリングプラスチックなどの高性能素材は、加工が容易であり、機能性を維持しながら、よりスタイリッシュなデザインのためのより容易な着色および装飾を可能にします。例えば、エラストフレックス® Wは流動性がよく、複雑な形状に対するデザインの自由度を与えます。
ホイールのキャスターとキャスターハウジングは、BASF独自のシミュレーションツールUltrasim®(ウルトラシム)を使用して開発されました。このツールは、素材の異方性機械的挙動を正確に計算し、生産を最適化し、開発コストを最小化します。
「BASFのマテリアル・ソリューションと技術・シミュレーション技術により、Ren Chairのデザインと機能性が実現しました」とREHTO DesignのCEO Jae Sung Go氏は述べています。「先端素材が提供する柔軟性は、Ren Chairのデザインを開発する上で創造性を向上させてくれました。」
BASFパフォーマンスマテリアルズ事業本部アジア太平洋地域のインダストリアル部門を統括するトニー・ジョーンズは、「Ren Chairのデザインには、BASF素材を活用し、デザイナーのデザインコンセプトを現実にする、BASFのプラットフォームである「Creation Center®」が寄与しています」と述べています。「私たちは共同で、より自立した日常生活を目指して努力されている車いすユーザーのために、新しい外観、触り心地、経験を提供するプロトタイプを製作しました。」
CHINAPLAS 2019で発表されるRen Chairに使用されているその他のソリューションには、次のものが含まれます。
- ウルトラミッド Vision PAは、その強化された光学特性により、Ren Chairの背面に独特の表示灯デザインを提供します。
- ウルトラミッド Structure LFXを車輪スポークと跳ね上げ式フットレストに採用することで、高い剛性と強度に加えて疲労強度を向上させ、耐久性を高めます。
- ウルトラミッド SIは、 ボディフレームの外観性改善PAであり、高い剛性と堅さ、衝撃強度に加えて、高品質の外観および感触を提供します。
- アームレストライトに使用されているエラストラン®は優れた耐摩耗性と透明性をもたらします。
- キャスターに使用されているエラストラン®鋳造ポリウレタンPUおよびキャスターハウジング用のウルトラミッドPAは、動的・機械的負荷に対する高抵抗性を有します。
- タイヤに使用されているInfinergy®(インフィナジー®)E-TPUは、E-TPU粒子による優れたクッション効果により、乗り心地を向上させます。
- リリース車軸のギヤにウルトラフォーム® ポリオキシメチレン(POM)を使用することにより、高い曲げ疲労強度と良好な摺動摩擦性能が得られます。
- CHINAPLAS2019でのBASFの詳細については、こちら(英文)をご覧いただくか、WeChatでBASF_in_Actionをフォローしてください。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2018年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で76.5億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、 www.performance-materials.basf.com をご覧ください。
BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。