BASFとRed Avenue New Materials、中国における堆肥化可能な生分解性コポリエステル(PBAT)の生産で協力
この資料は、BASF および Red Avenue New Materials Groupが 2020 年 5 月 28 日に発表した英語のプレスリリースを、BASF ジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- BASF、Red Avenue New Materials GroupにBASFの高品質PBATの製造および販売のライセンスを供与
- Red Avenue New Materials Group、上海に年間生産能力6万 トン のPBAT新工場を建設
- バイオポリマーの世界市場は年間約15%の成長見込
2020年5月28日、BASF(本社:ドイツルートヴィッヒスハーフェン)とRed Avenue New Materials Group(レッド・アベニュー・ニュー・マテリアルズ・グループ、本社:中国)は、認証済の生分解性脂肪族-芳香族コポリエステル(PBAT) を、BASFの高い品質基準に準拠した方法で生産および販売するライセンスを、Red Avenue New Materials Groupに供与する共同契約に署名しました。Red Avenue New Materials Groupは年間生産能力6万トンのPBAT工場を上海に建設し、BASFの生産技術を用いて、BASFがecoflex®(エコフレックス) として販売している原料を生産します。この新工場は2022年に稼働し、バイオポリマー市場に供給を開始します。
バイオプラスチック(生分解性プラスチックおよびバイオマスプラスチック)の世界市場は、年率15%の成長が見込まれています。多くの国で新たな法律や規制が施行され、堆肥化可能な素材が包装材や農業用マルチフィルム、袋などに使用されることで、積極的な市場展開が続くと予想されています。「BASFの生分解性樹脂であるecoflex®と革新的素材のecovio®(エコバイオ)は、この成長市場で既に大きな役割を果たしています。PBATの増産により、当社の市場での立場がさらに強化されます」 とBASFのグローバル・ビジネス・ユニット、スペシャルティ・ポリマーズの責任者、オリビエ・ウブリッヒは述べています。
「中国市場開拓への取り組みとネットワーク、戦略的に優れた立地、およびBASFとの長期にわたる良好な関係から、Red Avenue New Materials Groupをパートナーとしました。この協力体制により、お客様のニーズをさらに効果的に満たすことができ、供給の柔軟性も向上します。」
Red Avenue New Materials Groupは、「Materials Make The Planet Better」(地球をより良くする素材)という開発コンセプトのもと、革新的かつ責任ある方法で、新素材産業の持続可能な発展を促進する という企業ビジョンを掲げています。Red Avenue New Materials Group社長であるZhou Jianhui(周建辉)は、次のように述べています。 「私たちは、社会的責任意識を強く持つ企業として、地球環境問題を解決するだけでなく、川上および川下のグリーン産業チェーンにも最善の支援を約束します。当社はBASFと協力し、革新的な製造技術を持つ最新鋭の新素材を導入できることを光栄に思います。インターネットを中心とした新たな消費者行動などにより先端材料のビジネスチャンスが急速に拡大していることから、中国におけるPBAT市場の開拓と新材料産業の発展に協力してまいります。」
BASFの生分解性樹脂 ecoflex®は1998年に上市され、DIN EN 13432およびASTM D 6400に準拠しています。ecoflex®はコンパウンド材料としても活用され、BASFの生分解性コンパウンド樹脂であるecovio®にも配合されています。ecovio®は一部が植物由来の生分解性樹脂であり、有機性廃棄物袋、ラップフィルム、青果用袋、農業用マルチフィルム、食品包装など、幅広い用途での使用が可能です。食品廃棄物の回収だけでなく、農作物の生産性向上、包装、貯蔵におけるecovio®の優位性も報告されています。食品廃棄物が減少し、栄養分が大量の堆肥として土壌に還元され、土壌中のプラスチックの蓄積が回避されることにより、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現します。
詳細情報: www.ecoflex.basf.comおよびwww.biopolymers.basf.com
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、材料のノウハウを一つに融合し、革新的でカスタマイズされたプラスチック関連製品とサービスを提供します。本事業部はトランスポーテーション、建築・建設、インダストリアルアプリケーション、消費財という4つの主要産業部門で世界的に事業を展開しており、強力な製品・サービスポートフォリオを備え、アプリケーション志向のシステムソリューションを深く理解しています。収益性と成長を促進させている主な要素は、お客様との緊密な連携と、明確なソリューション重視の姿勢です。研究開発の点でも高い能力を有しており、それが革新的な製品やアプリケーションを開発する基盤となっています。2019年、パフォーマンスマテリアルズ事業本部は、世界で60.6億ユーロの売上高を達成しました。詳細に関しては、 www.plastics.basf.com をご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で117,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2019 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.comをご覧ください。