Business & Financial News | September 5, 2021

BASFと寧波杉杉股份有限公司、中国で電池材料の合弁会社を設立

この資料はBASF本社(ドイツ)が 2021年8月31日にドイツと中国で発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。

 

  • 世界最大の電池材料市場である中国において、急成長を遂げる電気自動車分野に注力
  • 技術的な専門知識と市場へのアクセスの組み合わせで、優れた顧客価値、迅速なイノベーション、コスト競争力を提供
  • すべての主要市場で、電池メーカーと自動車メーカーのための魅力的なグローバルサプライチェーンを提供するBASFの戦略的ロードマップを推進

 

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)と寧波杉杉股份有限公司(本社:中国、以下、杉杉)は、すべての関係当局の承認を経て、合弁会社「BASF Shanshan Battery Materials Co., Ltd.」を設立しました。出資比率は、BASF51%、杉杉49%で、過半数をBASFが占めています。

この新会社は、中国の湖南省と寧夏省に4つの拠点を構え、1,600人以上の従業員を有しています。同社は原材料、正極材前駆体(PCAM)、正極材(CAM)、電池リサイクルなど、電池材料のバリューチェーンにおいて、すでに確固たる地位を築いています。

BASFの強固な技術力と開発力、グローバルな事業展開、そして原材料供給のための戦略的パートナーシップと、杉杉の豊富な経験、包括的な製品ポートフォリオ、優れたスケールアップ能力で、新会社は急速な成長を遂げる電気自動車(EV)市場に注力し、世界の家電製品やエネルギー貯蔵分野へも継続的に製品・サービスを提供します。

BASFと杉杉はともに、中国における同社の継続的な成長を促し、2022年までにCAMの年間生産量9万トンを目指しています。

BASF取締役のDr. マーカス・カミートは、「今回の中国での投資により、BASFは世界最大の電池市場に貢献するための、理想的なポジションを得ることができました。中国での確固たる地位を利用し、電池材料分野での当社のグローバルな成長をさらに加速させていきます」と述べています。

杉杉の鄭永剛会長は、「BASFと協力して、新たな合弁会社をさらに強化していくことを楽しみにしています。BASFと杉杉は、この合弁会社のEV市場における地位をさらに高め、中国および世界中のお客様に最高レベルの製品を提供していきます」と述べています。

BASFは、顧客との近接性、製品ポートフォリオの強化、持続可能な原材料の確保、供給に重点を置き、グローバルな事業展開を続けています。業界をけん引する16万トンのCAM生産能力を備えた、グローバルな電池材料のバリューチェーンを2022年までに構築するために、BASFは戦略的ロードマップを進めています。今回の杉杉との取引完了は、そのロードマップにおける大きな節目となりました。BASFのグローバルな製造・研究開発拠点によって、今後はすべての主要市場において、効率性、近接性、相乗効果とともに、電池メーカーや自動車メーカーのお客様にテーラーメイドの正極材を提供できるようになります。

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で110,000 人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2020 年の BASF の売上高は590 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。

 

■寧波杉杉股份有限公司について

寧波杉杉股份有限公司は、リチウムイオン電池の正極材、負極材、電解液の世界有数のサプライヤーです。2021年にLG化学の偏光板事業を買収し、高度な技術を持つ世界最大の液晶偏光板メーカーとなることを目指しています。2つの正極と負極のテクノロジーセンター、電解液のテクノロジーセンター、2つのポスドクセンターへの投資により、杉杉はリチウムイオン電池材料の世界をリードする研究開発拠点となっています。杉杉は、300件以上の特許技術を持ち、中国国家標準の制定に参加しています。

 

■BASF Shanshan Battery Materials Co., Ltd.について

BASF Shanshan Battery Materials Co., Ltd.は、BASFと杉杉が2021年に設立した合弁会社です(BASF51%、杉杉49%)。同社は2003年に杉杉によって設立され、すでに中国における正極材(CAM)のリーディングサプライヤーとして、酸化コバルトリチウム(LCO)や三元系正極材などの業界をリードする製品を提供してきました。中国湖南省の長沙、寧郷、ならびに寧夏省の水山に4つの生産拠点を有しています。2022年には年間9万トンの生産能力を持つことになります。湖南省長沙サイトには、240人以上の科学者や専門家を擁し、製品の研究開発、分析、試験に重点を置いた先進的な研究開発センターがすでに建設されています。

 

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長沙サイトの研究開発センターは、業界をリードする電池特性の評価能力を備えています
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最終更新September 5, 2021