BASF、世界市場平均を大幅に下回るカーボンフットプリントの 化学品中間体を提供
この資料は BASF本社(ドイツ)が 2022年6月7日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- 「Cradle-to-gate」(ゆりかごからゲートまで)の製品別排出量から分析
- 市場比較によって、幅広い中間体の優位性が明らかに
BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、化学品中間体のポートフォリオの大部分について、製品ごとのカーボンフットプリント(PCF)を算出*1しました。そして、その結果を市場における他社製品の平均的なカーボンフットプリントの評価と比較*2しました。分析の結果、BASF独自の生産体制により、BASFの様々な化学品中間体のPCFが、他社の化石資源由来化学品の世界平均PCFを大幅に下回っていることが明らかになりました。
BASFは現在、以下の製品を「LowPCF」中間体として提供しています。
- ターシャリーブチルアミン(tBA) LowPCF
- ギ酸(FA) LowPCF
- プロピオン酸(PA) LowPCF
- 1,6-ヘキサンジオール(HDO®) LowPCF
- ネオペンチルグリコール(NPG) LowPCF
PCFは、資源の採掘から原材料の製造、最終製品の製造など、BASF製品がBASFの工場から出荷されるまで(ゆりかごからゲートまで)に発生する、温室効果ガスの総排出量を集計したものです。2050年までにCO2排出量ネットゼロ(実質ゼロ)を目指すBASFは、大手化学企業として初めて、全製品ごとの製品カーボンフットプリントをお客様に提供していきます。
低カーボンフットプリント製品に貢献する様々な要因
PCFは、様々な要因によって決定されます。例えば、BASF独自のコージェネレーションシステムによるエネルギー生成は、従来のエネルギー生成よりも温室効果ガスの排出量を大幅に削減します。また、LowPCF中間体の生産工程は、BASFのフェアブント(統合生産拠点)システムとオペレーショナルエクセレンスへの継続的な取り組みにより、エネルギーと原料の消費の点で優れた生産効率が特徴となっています。さらに、LowPCF中間体は、一般的に石炭ではなく、石油、天然ガス、フェアブントの副産物を主原料にしています。天然ガスや石油と比較すると、石炭は化学的特性によって、川下製品のカーボンフットプリントが高くなってしまいます。
BASFの化学品中間体事業本部を率いるステファン・コートラーデは、次のように述べています。「私たちが製品やサービスを提供するバリューチェーンにおいて、企業のCO2排出量削減目標がさらに重要な役割を果たすようになっています。BASFはLowPCF中間体によって、お客様の目標達成をサポートします。お客様は、世界市場の平均を大幅に下回るカーボンフットプリントの製品を意図的に選ぶことができるようになりました。製品ごとのCO2排出量データをお客様に公開することで、化学業界において際立った透明性を提供します。」
中間体であるターシャリーブチルアミン(tBA)、ギ酸(FA)、プロピオン酸(PA)、1,6ヘキサンジオール(HDO)、ネオペンチルグリコール(NPG)は汎用性の高い化学品*3であり、プラスチック、車のタイヤ、凍結防止剤、医薬品、農薬、塗料、コーティング剤など、多くの日用品の原材料として使用されています。BASFのお客様は繊維、自動車、農業、製薬、家具などの様々な産業で、これらの製品を使用しています。
*[1] BASFの製品カーボンフットプリント(PCF)算出は、ISO 14067:2018が示す要件およびガイダンスに準拠しています。テュフ ラインランドは、その手法の審査において、BASF SEが開発し、BASF製品のPCF算出に使用しているPCF算出法SCOTTが科学的根拠に基づいており、ISO 14067:2018に準拠し、最新の状況を反映していると認定しました(ID-Nr. 0000080389: BASF SE - Certipedia)。
*2 BASFは他社製品について、公開されている情報や、生産ルート・使用原料に関する有料の独自市場調査データ、およびBASF独自の市場・技術ノウハウをできる限り用いて、これらの評価を行っています。他社製品のPCFのデータに関する前提事項や割当係数は、該当するBASF製品のPCFの算出方法と同じです。他社製品のPCFに関するBASFの評価については、独立した第三者によるLCAクリティカルレビューは実施していません。
*3上記化学品中間体の詳細については、こちらをご覧ください。(英語)
https://chemicals.basf.com/global/en/Intermediates/sustainability/low-pcf.html
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000 人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021 年の BASF の売上高は786 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。
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