BASFデジタルファーミング社、 JA全農とAIベースのデジタルプラットフォームで協業、2021年4月に日本で上市
- xarvio® FIELD MANAGER(ザルビオフィールドマネージャー)が、水稲と大豆の生産者に栽培管理に関する情報を提供、適切な意思決定を支援
- 両社共同で数百万ユーロ規模の投資
ドイツの総合化学メーカーBASFの子会社である BASF デジタルファーミング社(本社:ドイツ)はこの度、AIベースの栽培管理最適化デジタルプラットフォーム 「xarvio® FIELD MANAGER」(ザルビオフィールドマネージャー)を2021年4月に日本で上市することを目指し、JA全農と新たに協業を開始することで合意しました。BASFデジタルファーミング社のデジタルプラットフォーム xarvio® FIELD MANAGERは、圃場毎のリアルタイム情報と、それらの情報をもとにAIが分析したリコメンデーション(推奨作業)を提供することで、農業を支援します。生産者は、気象データや衛星データから得られる作物の生育段階や病害、雑草のリスクに関するシミュレーションと栽培管理に関するリコメンデーションにより、効率的に最適な栽培管理の意思決定を行うことができます。このAIベースのデジタルプラットフォームは、PC、タブレット、スマートフォンで利用できるようになる予定です。
日本の農業においては近年、農地の集積が加速している一方で、一筆一筆の圃場は 従前どおり小規模なまま分散しています。生産者がより大規模経営を目指す場合、分散した圃場を同時に管理することは容易ではなく、農業生産の効率化を阻む要因の一つとなっています。BASFデジタルファーミング社のマネージングディレクター兼グローバル コマーシャリゼーション責任者のアンドレ-ジョージ・ギルグは、次のように述べています。「BASFデジタルファーミングとJA全農の協業により提供するxarvio® FIELD MANAGERを活用することで、生産者は分散した圃場毎に、いつ、どのような作業が必要になるのかを適切に判断でき、より効率的な栽培管理を実施できるようになります。」
xarvio® FIELD MANAGERがグローバルに展開するソリューションは、さまざまな作物モデルを対象としています。日本においては、水稲と大豆に関するソリューションを、2021年4月から提供する予定で、2020年は、全国各地で実証実験を行っています。 また、xarvio® FIELD MANAGERと、JA全農が開発・運用している営農管理システム 「Z-GIS®」 が連携することで、利用者のデータ管理機能が強化されます。さらに、ドローン、GPSナビゲーション付きのトラクターや収量コンバインなどとの連携も予定しています。BASFは、xarvio® FIELD MANAGERのさらなる開発と対象作物の拡大、および、既に一般公開している病害虫雑草の画像診断システム「xarvio® SCOUTING」(ザルビオ スカウティング)と連携した機能強化を図り、日本における生産者のスマート農業の総合的かつ信頼できるプラットフォームを提供することを目指します。
■xarvio®デジタル農業について(BASFデジタルファーミング社のブランド)
xarvio®(ザルビオ)は生産者が最も効率的かつ持続可能な方法で作物を生産できるように、各圃場の状況に応じたリコメンデーションを提供する作物モデルプラットフォームに基づいたデジタル・ソリューションです。xarvio®は、圃場を管理する「FIELD MANAGER」、病害虫雑草を画像診断する「SCOUNTING」、「HEALTHY FIELDS」から成り、100カ国以上の生産者に使用されています。「FIELD MANAGER」は世界15カ国で36,000人の生産者(総面積3百万ha以上)が、「SCOUNTING」は世界120カ国で240万人以上の生産者が使用しています。
■BASFの アグロソリューション事業本部について
世界の人口が急速に増加するなか、持続可能な農業と健康的な環境を作り出して維持するBASFの役割はますます大きくなっています。BASFのアグロソリューション事業本部は、生産者や農業従事者、害虫駆除業者などの皆様と共にこの状況に対応しています。そのため、BASFは強力な研究開発パイプラインや、種子、形質、化学・生物農薬、土壌管理、プラントヘルス、害虫防除、デジタル農業などを含む、幅広いポートフォリオに投資を行っています。研究室や現場、事務所、生産施設に専門家チームを配し、生産者や社会、そして地球のために、革新的な考え方と堅実な行動を組み合わせ、実際に役立つ現実的なアイデアを生み出しています。2019年、BASFのアグロソリューション事業本部の売上高は78億ユーロでした。アグロソリューション事業本部についての詳細はwww.agriculture.basf.com/jp 、または各種ソーシャルメディアをご参照ください。