June 22, 2023

CPGCとBASF、船上CO2回収システムの開発を加速

この資料は、BASFおよびCSSC Powerが2023年6月13日に中国で発表した英語のプレスリリースを、BASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
 
  • CPGC、BASFのガス精製技術OASE®による先進的な船上CO2回収システムを開発
  • BASFの技術が海上の排ガスにおけるCO2回収の持続可能性とコスト削減に貢献
  • 持続可能な海運業を目指し、海運セクターのエネルギー効率改善と排出量削減で協力

 

造船大手、中国船舶集団傘下の中船動力(CSSC Power (Group) Co., Ltd.以下「CPGC」) とBASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、商業海運用の船上CO2回収システムの発展を推進するための強固な協力関係を構築しました。CPGCは、海運業界へのグリーンな低炭素化ソリューションの提供に注力しています。今回の提携は、CPGCの船舶用エンジンとパワーシステムの研究開発、製造、供給での優れた能力と、BASFのガス精製に関する専門技術を組み合わせ、世界の海運業界における持続可能な開発の実現に貢献します。両社は今回の提携を記念して、2023年上海国際技術・製品・業績カーボンニュートラル博覧会において覚書(MoU)を締結しました。

本提携は、船舶の脱炭素化への需要の高まりに対応するため、海運セクターにおけるエネルギー効率向上と排出量削減の課題に取り組むことを目的としています。両社は、BASFのガス精製技術OASE®(オーエイス®) blueを利用した船上CO2回収システムの開発を加速させるために、様々な種類の舶用燃料やエンジンに対する試験を実施する予定です。

OASE® blueは、低エネルギー消費、低溶剤損失、運転条件に柔軟なBASFのガス精製技術であり、発電所、水蒸気改質炉、廃棄物焼却炉やセメント産業から排出される燃焼排ガスに対応するよう開発されました。

CPGCのゼネラルマネージャーであるShao Yu(シャオ・ユー)は、次のように述べています。

「CO2排出量のピークアウトおよびカーボンニュートラルの目標達成という指針と、海運業界における「グリーン&ローカーボン」という変革の流れのもと、CPGCは低炭素・ゼロカーボンの海洋発電、省エネ・環境保護装置の開発に取り組んでいます。BASFとの提携により、CPGCは低炭素でグリーンな海運業界において差別化されたレイアウトを推進し、優位性を獲得できるでしょう。」

BASF中間体事業本部アジア太平洋地域 シニア・バイスプレジデント、ヴァシリオス・ガラノスは、次のように述べています。「CO2回収ソリューションへの関心は世界中で急速に高まっており、当社はOASE®の優れたガス精製技術を提供して拡大する需要に応えられることを誇りに思います。CPGC社との協力を通じ、ガス精製における当社の豊富な経験、そしてイノベーションとサステナビリティへの献身的な取り組みによって、より持続可能な海事産業への舵を取ります。」

※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。

 

OASE®について

ガス精製技術において50年以上の経験を備えるBASFは、天然ガス、合成ガス、バイオガスなど、さまざまな用途に向けた効果的なガス精製ソリューションを提供しています。当社の技術は、世界中の約500の設備で採用され、その性能が実証されています。優れたガス精製技術であるOASE®ブランドのもと、さまざまなガス精製技術や使用される溶剤、デジタルプラットフォームであるOASE® connectを含む技術サービスパッケージを提供しています。OASE®製品はバリューチェーンにおけるサステナビリティに大きく貢献するシステムソリューションの一部です。OASE®は、従来の技術に比べてガス精製の効率が非常に高く、資源の保全、省エネルギーによる排出量の削減に大きく貢献します。詳細につきましては、www.oase.basf.com (英語)およびwww.basf.com/jp/ja/products/product-list/intermediates/gas-treatment.html (日本語)をご覧ください。

 

■BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で110,000人以上の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2022年のBASFの売上高は873億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、https://www.basf.com をご覧ください。

 

■CPGCについて

CSSC Power (Group) Co., Ltd. (CPGC) は、フォーチュン500社に選ばれている中国船舶工業集団(CSSC)傘下の企業で、船舶用動力機器の研究開発、製造、サービスに重点を置いています。中国・上海に本拠を置くCPGCは、低・中・高速の舶用機関、エンジンスペア部品、動力、大気汚染防止システムにおける応用製品・サービスなどを中核事業としています。CPGCは、世界約120か国で事業を展開しており、関連製品のライフサイクル全体において、お客様に技術的なソリューションとコンサルティングサービスを提供しています。CPGCの詳しい情報はwww.cpgc.net.cn をご覧ください。

最終更新June 22, 2023