Joint News Release
BASFベンチャーキャピタル、持続可能なプラスチック調達プラットフォーム「Oceanworks」に投資
この資料は BASF本社(ドイツ)が 2022年3月30日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
- 海洋プラスチック、オーシャンバウンドプラスチック*1、ポストコンシューマーリサイクル(PCR)プラスチック*2の調達のためのプラットフォームを提供するスタートアップ企業
- デジタルブロックチェーン技術により、再生プラスチックの起源を追跡
BASFグループのコーポレートベンチャー企業であるBASF Venture Capital GmbH(BASFベンチャーキャピタル、本社:ドイツ、以下BVC)は、再生プラスチックにデジタル化によるトレーサビリティと透明性をもたらす、持続可能なプラスチックソリューションを提供する、Oceanworks社(オーシャンワークス、本社:アメリカ)に戦略的投資を行ったことを発表しました。Oceanworksは米国に拠点を置き、海洋プラスチック、オーシャンバウンドプラスチック、および回避されたPCRプラスチック*3の高品質な供給源を確実に確保したい企業に対して、強力なプラットフォームを提供しています。BVCにとって、この投資は、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)への転換を新たなレベルに引き上げるために、持続可能なソリューションの開発に対する、BASFのコミットメントを明確にするものです。
プラスチックは日常生活に欠かせないものです。しかし、あまりにも多くのプラスチックが本来の用途を終えると、海に流れ込んでしまいます。そのため、責任を持ってプラスチック廃棄物を処理することが重要です。その一端がリサイクルです。ますます
多くの企業が製品のリサイクル材含有率の向上を目指しており、信頼できる新たな再生プラスチックの供給源を必要としています。
再生プラスチックの素材と製品のグローバル市場を提供するOceanworksは、洗練されたソリューションを提供します。Oceanworksは、毎年海に流れ込む1,100万トンのプラスチックに加わる可能性のある再生プラスチックを、バイヤーが簡単に調達できるようにしています。暗号化されたデジタルデータベースのトレーサビリティ、素材の品質保証、総合的な物流管理、そしてマーケティングサポートは、Oceanworksがお客様やそのパートナーに提供するサービスの一部です。
BVCの投資は、Oceanworksの資金調達の一環として行われ、これによりOceanworksは、ソーシングエンジンと再利用海洋プラスチックのトラック&トレース検証の開発を加速させることができます。なお本投資の詳細については、両社とも公表しないことで合意しています。
BVCのマネージングディレクターであるマルクス・ソリビエダは「Oceanworksのトレーサビリティツールは、プラスチック廃棄物の削減に真の価値を付加します。この投資とOceanworksとのコラボレーションにより、プラスチックの生産、使用そしてリサイクルをさらに改善するための持続可能なソリューションを顧客に提供するというBASFの目標をサポートします」と述べています。
環境におけるプラスチック廃棄物の削減に対するBASFの取り組みの一例として、「Alliance to End Plastic Waste*4(以下、AEPW)」があります。BASFは共同設立メンバーとしてAEPWを支援しています。適切に処理されなかったプラスチック廃棄物という世界的な課題に対処するには、企業、政府、NGO、市民社会が協力し合う必要があるからです。
「自然環境の中にあるプラスチック廃棄物は地球規模の大きな課題であり、誰も単独で取り組むことはできません。私たちは、さまざまな解決策を必要とし産業、政治、市民社会などの関係者の協力が不可欠です。これが、BASFが2019年にAEPWを共同設立した理由の一つです。地球の資源を守るためには、私たちの生活やビジネスのあり方を変革する必要があります。Oceanworksは、私たちの野心的な目標を達成するための大きな助けとなります」と、BASFのコーポレートプロジェクト担当シニア・バイスプレジデント、マーティン・カイザーは述べています。
BASFとOceanworksは現在、プラスチックのリサイクルを加速させる技術開発を推進し、これらの新しい追跡可能な海洋プラスチック素材を世界の顧客に提供するために、どのように力を合わせることができるかを検討しています。
Oceanworks のCEO、ヴァネッサ・コールマン氏は「Oceanworksは、BASFとの提携により、リアルタイムでデジタル化された、海岸から店頭までのトレーサビリティに裏付けられた、責任あるプラスチック調達のための新しいビジネスモデルの成長を促進することができ、大変うれしく思います。海洋プラスチック廃棄物の再生を加速させ、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)を推進することを楽しみにしています」と述べています。
*1海岸線から50km以内にある、正式な廃棄物管理が行われていないコミュニティから集められたプラスチック
*2 Post-consumer recycled products:再生プラスチックと廃棄物から作られた製品
*3 海岸線から50km以上離れた、廃棄物が不適切に管理されているコミュニティから回収されたプラスチック
*4 AEPWについての詳細は、こちらをご覧ください。 https://www.basf.com/jp/ja/media/news-releases/global/2019/01/p-19-109.html
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。
■BASFベンチャーキャピタルについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的としています。BASF Venture Capital GmbH (BVC)もまた、この企業目標に貢献しています。2001年に設立されたBVCは、ヨーロッパ、米国、カナダ、中国、インド、ブラジル、イスラエルにオフィスを構えています。BVCの目標は、スタータップ企業やファンドに投資することで、BASFの現在および将来の事業分野に新たな成長の可能性を生み出すことです。投資の焦点は、新素材、AgTech、デジタル化、新しい破壊的なビジネスモデルです。詳細については、www.basf-vc.comをご覧ください。
■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の 3 つを同時に果たしています。また、全世界で約110,000 人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2021 年の BASF の売上高は786 億ユーロでした。BASF 株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASF の詳しい情報は、http://www.basf.com をご覧ください。
■Oceanworksについて
Oceanworks®は、プラスチック廃棄物を海から除去するために、地域の再生プラスチック供給と世界の需要をつなぐソーシングエンジンです。追跡可能なインフラと品質基準により、ブランドは安心して購入することができ、グローバルネットワークの能力により、規模に応じた安全性を提供します。ブランド、メーカー、リサイクル業者は、海洋プラスチックをなくすための循環型経済という大きな解決策へのコミットメントを示すために、素材やダイレクトインパクトプログラムにOceanworks® Guaranteeを選択します。
詳しくはoceanworks.co.jpをご覧ください。
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