2016年2月22日

科学的エビデンスに基づいた研究レビューが、BASFの植物ステロールエステルの機能性表示食品に対する有用性を証明

  • 機能性表示食品制度に対応するため、植物ステロールエステル に関するシステマティックレビューを実施
  • 植物ステロールエステルを含む食品の日常的な摂取により、LDLコレステロール値及び総コレステロール値の有意な低減を確認
  • システマティックレビューに基づき植物ステロールエステルを含む機能性表示食品の開発をサポート

国民の心血管系疾患のリスクを低減させることは日本の公衆衛生における最優先課題となっています。国民のコレステロール値の低減に対して、積極的な取り組みが進められています。2012年7月に公表された「健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料」(厚生労働省)では、脂質異常症患者の減少を目的とした総コレステロール値及びLDLコレステロール値の割合における目標値が掲げられています。

こうした公衆衛生における最優先課題を踏まえて、BASFジャパン(本社:東京都港区、以下「BASF」)は、LDLコレステロール値の低減に対する植物ステロールエステル摂取の効果を調査するために、第三者機関にシステマティックレビューを委託しました。その結果、植物ステロールエステルを継続的に摂取することは、健常者と境界域のコレステロール値をもつ成人に対して、LDLコレステロール値を効果的に低減させるという明確な科学的根拠が示されました。

近年、植物ステロールエステルを含む食品に対する消費者の需要は高まりを見せています。これまでも、植物ステロールが配合されたマーガリンやマヨネーズは、コレステロール値を低減させる特定保健用食品として認可を受けています。

また2015年4月1日には、機能性表示食品制度が施行されました。今回実施したシステマティックレビューによる明確な科学的根拠に基づき、BASFは更なるビジネス機会を創出し、植物ステロールエステルを含む機能性食品をお客様と共に開発していきます。

システマティックレビューは、データの偏りなどのバイアスを可能な限り排除し、課題に対する明確な結論を提供できる最良な科学的根拠です。このシステマティックレビューは、日本人の研究参加者によって採択された、明確な組み入れ基準に対応した多数のランダム化比較試験を対象にして編集されています。このレビューは、PICOのプロセスに従って構成されています。PICOは、科学的根拠に基づいた医療という概念において普及している、臨床における疑問を定式化して、それらに答えていくための技術です。PICOは、集団(P; Participants)、介入(I; Intervention)、比較(C; Comparison)、結果(O; Outcome)をそれぞれ意味しています。この植物ステロールエステルのレビューでは、成人の健常者と境界域の値にいる成人を(P)、植物ステロールエステルの摂取量を(I)、プラセボ対照群を(C)、LDLコレステロール値の有意な減少を(O)としています。

BASFは、植物ステロールエステルにおける世界最大級のサプライヤーです。食品や飲料そしてサプリメントへの適用に最適な油状タイプのステロールエステルとスプレードライ粉末タイプのステロールエステルといった幅広い製品群を提供しています。BASFの植物ステロールエステルは、FSSC22000※1とHACCP※2で認証された高い基準に従って製造されています。遺伝子組み換えではない、Kashrut※3、Halal※4認証を受けた、栄養補助食品健康教育法(DSHEA)に対応した製品群を消費者のニーズに適う形で利用することができます。

 

※1) FSSC22000
FSSC 22000は、食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO 22000と、それを発展させたISO/TS 22002-1(またはISO/TS 22002-4)を統合し、国際食品安全イニシアチブ(GFSI)が制定したベンチマーク承認規格。 出典:日本品質機構ホームページ

※2) HACCP
HACCP とは、食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生するおそれのある微生物汚染等の危害をあらかじめ分析(Hazard Analysis) し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという 重要管理点(Critical Control Point) を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生管理の手法。 出典:厚生労働省ホームページ

※3)  Kashrut
ユダヤ教における食事規定

※4) Halal
イスラム法で合法であること、健康的、清潔、安全、高品質、高栄養価であること。 出典:日本ハラール協会ホームページ

 

BASFニュートリション& ヘルス事業部について
ニュートリション&ヘルス事業部は、食品・飲料添加用栄養成分および飼料添加物、医薬品、香料・香粧品の各業界向けの総合的な製品・サービスを開発・製造・販売しています。革新的なソリューションと最新技術によって、お客様のビジネスにおける効率性改善と製品の安定供給に貢献をしています。主要な食品・飲料添加用成分としては、ビタミン類、カロテノイド類、植物ステロール、乳化剤、オメガ -3 脂肪酸などがあります。ビタミン類とカロテノイド類は、飼料添加物の分野においても主要な製品群であり、他には、微量元素、酵素類、有機酸類などの製品があります。医薬品業界に対しては、幅広い種類の添加剤とイブプロフェンやオメガ-3脂肪酸、ポピドンヨードなどの有効成分を提供しています。さらに、香料・香粧品業界向けに、シトラール、ゲラニオール、L- メントールなどの香料原料も製造しています。BASFのニュートリション&ヘルス事業部は、欧州、北米、南米、そしてアジア太平洋地域にあります。BASFのニュートリション&ヘルス事業部の詳細は、https://www.basf.com/jp/ja/products-and-industries/nutrition.htmlをご覧ください。

 

日本のBASFについて
BASFは日本では1888年に事業を開始いたしました。事業活動は、化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品の4分野です。主要生産拠点は神奈川県茅ヶ崎市(コンクリート混和剤、建設資材)、茨城県古河市(パーソナルケア製品原料)、茨城県北茨城市(プラスチック添加剤)、横浜市戸塚区(コーティングス)、三重県四日市市(熱可塑性ポリウレタン、ポリマーディスパージョン)です。また、研究開発においては、日本から革新的な製品をグローバル市場に発信することを目指しています。2012年には「横浜イノベーションセンター」(エンジニアリングプラスチック)を、2013年には既存の尼崎研究開発センターを拡張し、バッテリー材料に特化した研究施設「尼崎研究開発センターバッテリー材料研究所」を新設しました。2014年のBASFの日本での売上は2,079億円(約14.8億ユーロ)、従業員数は1,138人です。

 

BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は2015年、創立150周年を迎え、これまで以上に化学でいい関係をつくっていきます。製品ラインは、化学品、プラスチック、高性能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは、世界をリードする化学会社として、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、BASFは科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。BASFの製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。BASFは「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を企業目標に掲げ、これらの活動を実施しています。2014年の売上は約740億ユーロで、従業員数は約11 万3000人です。BASFの詳しい情報は、 www.basf.com(英語)、 newsroom.basf.com(英語)、 www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。

Last Update 2016年2月22日