2017年7月4日

BASF、耐久性・費用対効果の高い風力発電向け超高強度グラウトソリューション「マスターフロー® 9000シリーズ」を上市

  • 風力発電設備の設置・運転への高い信頼性と大幅なコスト削減
  • 実証されたエネルギープロジェクトの豊富な海外実績
  • 洋上風力発電タービン用グラウト材、DNV GL社の型式認証取得

BASFジャパン株式会社 (本社:東京都港区、代表:ヨルグ‐クリスチャン シュテック)は、本日、陸上および洋上風力発電設備の構造要件に適合するよう特別に開発された超高強度グラウト材「マスターフロー® 9000シリーズ」を発表しました。

マスターフロー® 9000シリーズは、従来のグラウト材より風力発電設備からの回転、曲げ、および軸方向からの繰り返し荷重に対する耐性、および、優れた疲労耐久性を発揮します。

BASFジャパン建設化学品事業部、執行役員 池田尚浩は次のように述べています。「風力エネルギーは重要な代替エネルギー源であり、近年、再生可能エネルギーとして大きな注目を集めています。BASFはヨーロッパにおいて、風力エネルギーの専門家と緊密に協力し、風力タービンの設置とシステム運転をより迅速に、より安全に、コスト効率よく実施してきております。 マスターフロー® 9000シリーズは、回転、曲げ、ねじれ、および軸方向荷重に対し効果的に機能し、非常に厳しい条件に耐えられるよう設計されているため、長寿命化に向けた安全性と安定した据付を提供します。」

マスターフロー® 9000シリーズは、優れた早強性、最終強度、高い弾性係数を持ち、低温時でも高い初期強度を発現するだけでなく、温度の高い環境下においても、優れた流動性を有します。プレミックス製品のため扱いやすく、現場で所定量の練混ぜ水を加え、ミキサーで均一に練り混ぜることで、ポンプ圧送可能な優れた流動性を保持します。また、高い初期強度を発現する事で、プロジェクト全体の完成までの工期短縮を実現します。

BASFが上市するソリューションは以下3製品です。

「マスターフロー® 9500」は、洋上風力発電設備のモノパイル、トランジションピース、ジャケット式、トリポッド式、トリパイル式、重力式コンクリート基礎の接続部に使用される超高強度グラウト材で、洋上風力発電向けコンクリート支持構造に適合する材料として、第三者認証機関DNV GL(Det Norske Veritas Germanischer Lloyd)の型式認証を取得しています。これは、洋上風力発電設備の設置と運転に高い信頼性を実証するものです。

「マスターフロー® 9300」は、陸上風力発電設備用に開発された特殊セメント金属骨材系の超高強度グラウト材です。 

「マスターフロー® 9200」は、デンマークの風力発電機メーカー Vestas社の陸上風力発電設備の構造上要件に対応するため開発された、特殊セメント系超高強度グラウト材です。

現在、風力発電設備の建設にあたり、ヨーロッパをはじめ、オーストラリア、南アフリカ、メキシコ、ブラジル、チリ、中国、フィリピン、タイといった国々で、マスターフロー® 9000シリーズは採用されています。 

「マスターフロー® 9000シリーズは、建設業界が直面している現在の課題を解決し、持続可能なエネルギーの成長促進に寄与します」と池田は続けて述べています。

BASFは、2017年7月12日~14日の3日間、仙台にて開催される「コンクリート工学年次大会 2017」の併設展示会「コンクリートテクノプラザ」にて、将来の持続可能なソリューションとして、マスターフロー® 9000シリーズを出展します。

 

BASFの建設化学品事業部について

BASF の建設化学品事業部門は、構造物の新設、メンテナンス、補修、改修における先進的で化学的なソリューションを提供します。包括的な製品ポートフォリオは、コンクリート混和剤、セメント添加剤、地下建設用ソリューション、防水システム、シーリング剤、コンクリート補修保護システム、高性能グラウト材、高性能床材、固定システム、膨張収縮目地システム、防腐剤などで構成されています。全世界における建設化学品事業部の従業員は約6,000人で、建設分野の専門家により世界規模の技術支援体制でお客様をサポートしています。コンセプト作りからプロジェクト竣工までお客様の課題解決のため、BASFは、専門知識や現地のノウハウを組み合わせて、世界における多数の建設プロジェクトで培った経験を生かします。また、技術だけでなく、現地の建築ニーズの深い知識を活用することで、お客様のさらなる成功をサポートするイノベーションを開発し、持続可能な建設業界を牽引します。建設化学品事業部門は、世界で60カ国以上に製造及び販売拠点を構え、2016年の売上は約23億ユーロです。

日本のBASFについて

BASFは1888年以降、日本市場のパートナーとして事業活動を行っています。事業分野は、化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品の4分野です。主要生産拠点として、神奈川県茅ヶ崎市(コンクリート混和剤、建設資材)、横浜市戸塚区(コーティングス)、三重県四日市市(熱可塑性ポリウレタン、ポリマーディスパージョン)を構え、また全国に建設化学品の製造センターを有しています。研究開発においては、日本から革新的な製品をグローバル市場に発信することを目指しています。近年、バッテリー材料産業での事業拡大に向けて、尼崎の「バッテリー材料研究所」や日本のパートナーとの合弁会社を設けたほか、自動車の軽量化をさらに推進するため「アジア・コンポジット・センター」を横浜に開設しました。2016年には茅ヶ崎の技術開発センター内に新しく研究開発チームを設置し、建設業界に向けた革新的なソリューションの提供を目指しています。2016年のBASFの日本での売上高は約16億ユーロ(1,907億円)、従業員数は1,167人です。

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は世界をリードする化学会社(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)で、持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります。また、経済的な成功、環境保護、そして社会的責任を同時に実現しています。BASFでは、約114,000人の社員一人ひとりがほぼすべての産業、ほぼすべての国においてお客様の成功に貢献できるよう努めています。製品ポートフォリオは化学品、高性能製品、機能性材料、農業関連製品、石油・ガスの5つの部門から成ります。2016年、BASFは約580億ユーロの売上高を達成しました。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英)、newsroom.basf.com(英語)、www.basf.com/jp(日本語)をご覧ください。

マスターフロー®9500 ウェスト・オブ・ダドゥン・サンズ(West of Duddon Sands)洋上風力発電所 イギリス モノパイルトランジッションピース接合部に使用

マスターフロー®9500 ウェスト・オブ・ダドゥン・サンズ(West of Duddon Sands)洋上風力発電所 イギリス モノパイルトランジッションピース接合部に使用

VLUU L200  / Samsung L200

マスターフロー® 9300 クレイド(Clyde)陸上風力発電所 イギリスースコットランド コンクリート基礎とタワー接合部 に使用

マスターフロー® 9200 ベレン(Belen)陸上風力発電所 トルコ Vestas 社製陸上風力タービン専用に開発されたグラウト材、コンクリー ト基礎とタワー接合部に使用

マスターフロー® 9200 ベレン(Belen)陸上風力発電所 トルコ Vestas 社製陸上風力タービン専用に開発されたグラウト材、コンクリー ト基礎とタワー接合部に使用

Last Update 2017年7月4日