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Trade News  |  2019/06/12
日本

BASF、NEDOおよび昭和電線ケーブルシステムが開発した低コスト超電導ケーブルシステムの実証試験を支援

  • 世界初、民間プラントでの三相同軸超電導ケーブルの実証試験
  • 戸塚工場内の既存冷熱を活用し、省エネ効果を検証
  • BASFの高温超電導ワイヤーを材料として提供

総合化学会社BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)の日本法人BASFジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:石田博基)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)および昭和電線ケーブルシステム株式会社が推進する、低コスト超電導ケーブルシステムの実証試験に参画します。民間プラントにおいて、実際の系統に三相同軸超電導ケーブルシステムを適用した実証試験としては、世界で初めての事例となり、BASFジャパンの戸塚工場で実施されます。 

本実証試験は、ケーブルの送電ロスを削減できるだけでなく、プラント内の既存の冷熱の利用により超電導ケーブルの冷却に必要なエネルギーを大幅に削減することができるため、高い省エネ効果が期待されています。この実施に向け、BASFジャパンは戸塚工場(神奈川県横浜市戸塚区)の敷地の一部を活用するほか、ケーブルの更なるエネルギー効率化を実現するために高温超電導ワイヤーを、材料として提供します。本年中に敷設工事を行い、2020年2月の運転開始を予定しています。

現在使用されている電線には、金属(銅あるいはアルミニウム)が導体として使われていますが、抵抗による発熱で送電ロスが発生するため、さまざまな対策が取られています。その一つに、「抵抗ゼロ」の超電導体を使った送電ケーブルで電力のロスを防ぐ方法がありますが、超電導状態を維持するためには液体窒素で冷却し続ける必要があり、このコストもまた、課題となっています。こうした背景から、NEDO、昭和電線ケーブルシステム(株)により、低コスト化が可能な超電導ケーブルシステムが開発され、その実証試験が行われることになりました。化学工場や製鉄所などのプラントの多くでは、プラント内で窒素ガスや液体窒素が使用されています。BASFジャパン戸塚工場内で実施することで、プラント内の既存冷熱を利用した省エネ効果の検証ができるほか、敷地内に約250mの超電導ケーブルを適用する民間プラントでの敷設工法、運用管理方法についての検証も行います。

BASF ジャパン株式会社代表取締役社長の石田博基は次のように述べています。「BASFは、“ We create chemistry for a sustainable future”(私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります)を企業目的に掲げており、省エネ化に伴うCO2削減および低コストを実現する本プロジェクトは、この企業目的に合致しています。創立70周年を迎える今年、サステナビリティに寄与するプロジェクトを、日本のパートナーと共に推進できることを嬉しく思います。」

また、本実証試験で使用される超電導ケーブルには、BASFの100%子会社であるDeutsche Nanoschicht GmbH(ドイチェナノシヒト社)が2016年に商業生産を開始した高温超電導ワイヤー(Optrium®)が採用されます。従来のケーブルと比べて、Optrium®は、電力損失がほとんどなく、電気を効率的に流すことができ、小さな断面積で大量のエネルギーを搬送できるため、昭和電線ケーブルシステムが開発した、三相同軸型の超電導ケーブルシステムのエネルギーの有効利用と更なる低コスト化に貢献します。

BASFジャパンは、今後、NEDO、昭和電線ケーブルシステム(株)とともに、本実証を通じて、プラントインフラの更新やエネルギーの高効率化、新エネルギーの電力損失削減に対する超電導ケーブルの省エネ性・有用性を検証し、早期の実用化につなげていきます。

昭和電線ケーブルシステムが、NEDOの「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」として開発した三相同軸型の超電導ケーブルシステムの詳細については、以下をご参照ください。

NEDOホームページ ニュースリリース:

https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101132.html

 

※交流大電力を送るために必要な3相(U相、V相、W相)が一つの軸上に積層されているコンパクトな構造のため、従来の超電導ケーブルに比べて使用する液体窒素量が1/3程度となります。

 

 

日本のBASFについて

BASFは1888年より日本市場のパートナーとして事業活動を行っています。国内では建設化学品事業部の製造センター16カ所を含む23の生産拠点の他、兵庫県尼崎市、神奈川県横浜市、神奈川県茅ケ崎市、千葉県山武市に研究開発拠点を設けています。2018年のBASFの日本での売上高は約18億ユーロ(約2,335億円)、従業員数は1,138人です。日本のBASFに関する詳しい情報はwww.basf.com/jp をご覧ください。

 

BASFについて

BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、環境保護と社会的責任の追及、経済的な成功の3つを同時に果たしています。また、全世界で約122,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献できるよう努めています。ポートフォリオは、6つの事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、サーフェステクノロジー、ニュートリション&ケア、アグロソリューション)から成ります。2018年のBASFの売上高は約630億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は、www.basf.comをご覧ください。

Last Update 2019/06/12